はやぶさ2のカプセル、8日に日本到着
探査機「はやぶさ2」がオーストラリア南部の砂漠に着陸させた小惑星リュウグウの試料が入ったとみられるカプセルが、日本時間7日夜のチャーター便でオーストラリアを出発、8日に羽田空港に到着することが分かった。
同日中に相模原市の宇宙航空研究開発機構(JAXA)宇宙科学研究所に輸送し、JAXAが会見してカプセルの状況などを明らかにする予定だ。
カプセルは地球の大気に触れない厳重な密閉環境で開封し、試料の有無を確認する。試料が入っていれば今後、詳細な分析を行う。
オーストラリアでは7日、現地チームがカプセルの内部からガスの回収に取り組んだ。回収できればリュウグウの試料から生じた可能性が高く、採取が成功した公算が大きくなる。カプセルに針状の装置を刺し、ガスが回収されれば簡易分析を行う計画だ。
小惑星リュウグウは、46億年前に太陽系が誕生した頃、惑星に成長できなかった小天体の残骸で、生命をつくる材料である有機物や水を多く含むとみられる。有機物はガスを発生させる可能性があり、貴重なガスが漏れ出す前に一刻も早い回収が必要という。