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コロナ除菌液噴霧 健康に懸念 厚労省「推奨されない手法は不適切」 スポーツ大会・イベントで相次ぐ

体操の国際大会が開催される東京・国立代々木競技場に設置された新型コロナ対策機器。検温や手の消毒、ミストによる全身の除菌が1台でできる=11月7日
体操の国際大会が開催される東京・国立代々木競技場に設置された新型コロナ対策機器。検温や手の消毒、ミストによる全身の除菌が1台でできる=11月7日

 新型コロナウイルス感染症対策をめぐり、厚生労働省が推奨しない空間や全身への除菌液噴霧が11月、スポーツの国際大会や大規模イベントで相次いで実施された。厚労省は健康への影響を懸念し、「推奨されない手法を用いることは不適切」との見方を示した。これまでに法律に基づいて有効性や安全性が確認され、国などの承認を得た空間噴霧用の薬剤はなく、専門家は「安心感を得ようと安易に使用するのは避けるべきだ」と指摘した。

 除菌液の全身への噴霧は、東京・国立代々木競技場で11月8日に開かれた体操国際大会で実施。大会は国際体操連盟の主催で、会場入り口に、ボタンを押せば液剤が10秒間噴出する機器を計5台設置。機器には約180センチの高さまで4つのミスト噴出口があり、参加した日本とロシア、中国、米国の4カ国の選手らは大会当日などに「二酸化塩素水」という液剤を浴びて会場に入った。

 日本体操協会は厚労省など国が空間噴霧を推奨していないことを認識していたものの、機器が常時噴霧ではないとして、設置を決定。販売元の担当者は取材に「空間噴霧ではなく、衣服や持ち物の除菌が目的。頭髪や顔にもかかり、吸引する可能性はあるが、選手はマスクを着用し、1回ずつボタンを押してミストを浴びる。常時噴霧より短時間で人体への影響はないと考えている」と説明した。販売元は、有効性や安全性について自社や原料メーカー側のデータがあるとした一方で、第三者機関による検証は実施していないと明かした。

 また、21日からの3連休に東京・代々木公園で開催された野外イベントでは空間噴霧を実施。実行委員会事務局を務めた企業によると、会場入り口に噴霧器を搭載したビニールトンネルを設置し、同社が販売元の「次亜塩素酸水」を噴霧したという。同社は取材に「トンネルの通過は任意で、来場者にも明確に示していた。吸引の可能性などはあるが、製造元のデータで効果と安全性を確認している」とした。

 厚労省など国は、人がいる環境に消毒や除菌効果をうたう商品を空間噴霧して使用することは、眼や皮膚への付着や吸入による健康影響の恐れがあることから推奨していない。国は一定濃度の次亜塩素酸水は物品に付着したウイルス対策として拭き掃除などで有効としているが、吸引などをしないよう注意を呼び掛ける。また、体操大会で用いられた二酸化塩素水については、厚労省は「効果効能は把握していない」としている。

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