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【話の肖像画】作家・安部龍太郎(65)(8)兄の死…生きた証し残したい

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生まれ故郷の福岡県八女市で
生まれ故郷の福岡県八女市で

 《昭和30(1955)年、福岡県南部の旧黒木町(現八女(やめ)市)に生まれた。「奥八女」と呼ばれる、標高450メートルくらいに位置する山の中だった。同じ黒木町出身者には、芸名にもとった、女優の黒木瞳(ひとみ)がいる》

 黒木さんは町の中心部だけど、僕はずっと山奥。とにかく周りは全部山なんです。生まれたとき、電気はきていたけど、水道はなくて、井戸や川から取っていました。昭和39(1964)年の東京オリンピックのころに、やっとテレビが入ったのかな。めったに見かけることのなかった自動車も通るようになりましたね。それまでは、洗濯機も冷蔵庫もなかった。都会への憧れはずっとありましたよ。「あの山の向こうには何があるんだろう?」って。20年前後に生まれた3人の兄はみんな、集団就職で都会へ出ました。そんな時代だったのです。

 僕の少年時代は最初、すごいいたずら小僧だった。毎日のように友達と、山で鳥を取ったり、川で魚を釣ったり。小学校ではソフトボールのピッチャー、学校対抗の試合が楽しみでした。本などほとんど読まなかったですね。

 でも、あるときから急にいろんなことを考えるようになって。仲間の中で“調整型のリーダー”になったようです(苦笑)。大正3(1914)年生まれで、戦争へ2度行った父親も、そんなタイプの性格でした。

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