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【朝晴れエッセー】30歳、歌を習う・11月26日

 夢を語っていいのは何歳までか。

 小学校の教員として働いてきた。宝石のように目がキラキラした子供たち。

 「どうか、のびのび育ってほしい」

 「自分の好きなように生きてほしい」

 そんな想いを胸に、日々接してきた。あるとき、ふと、その矢印を自分に向けてみた。

 「私はのびのび生きているか?」

 「私は自分の好きなように生きているか?」

 驚くべきことに、答えはNOだった。呆然(ぼうぜん)。なんてこった。

 大切なことを教えてくれた子供たち。感謝の気持ちとともに、退職を決めた。ここがスタートだった。

 自分の「好き」を探し始めたところ、歌うのが好きだということがわかった。

 ボイストレーニングにも行く、オーディションも受けてみる。周りは私よりも若い。苦い感情が胸に広がる。涙も出る。30歳で歌を習って何になるのだろう。何かになりたい自分に気付く。

 音楽は、「音を楽しむ」らしい。「楽しい」は、続けるのに十分すぎる理由らしい。ボイストレーニングの先生が語ってくれた。

 「みんな頑張って生きているよなあ…」 突然壮大な気持ちになる。どんな人にも、それぞれ、他の人と比べることなどできない物語があるのだ。

 さて、私のこれからは。TO BE CONTINUEDだ。

 人生は、終わるまで続く。笑って、泣いて、人の温かさに触れて、孤独を感じて。肩の力抜いて、やれやれと進んでいこう。

 関川絵里 30 大阪府四條畷市

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