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主体的に考え判断する力を育成 都立芦花高で主権者教育授業

 東京都立芦花(ろか)高校(世田谷区、海発真一校長)で17日、総務省主権者教育アドバイザーで、名古屋経済大の高橋勝也准教授を迎え、主権者教育の特別授業が行われた。高橋准教授は経済発展優先や「赤ちゃんポスト」増設の是非などについて議論・検討のうえで投票させ、「社会問題を自分の問題としてとらえ、主体的に考え、判断し、行動していく」主権者の育成を目指した。

 授業には3年生の政治・経済を選択した15人が参加。高橋准教授は、(1)国民の半分が年収900万円、もう半分が年収100万円の国(2)すべての国民の年収が300万円の国-のどちらに住みたいかを尋ねた。生徒の多くは「頑張れば900万円稼げるかも」「お金持ちになるチャンスのある方がいい」と(1)を選んだ。

 高橋准教授は「どちらが絶対に正しい、とはいえない。意見や利害の対立を調整し、秩序を構築する。それが政治」と解説。(1)は年収900万円の人が100万円の人を助ける仕組みができれば幸せになる人が増えるとし、「皆が幸せになるにはどうすればいいか。それを考え続けることが大切だ」と指摘した。

 次に、命の大切さと子供に対する責任のどちらを優先するかを問う「赤ちゃんポスト」増設の是非を検討。男子生徒が「安易に預ける責任感のない人が増える」と発言すると、女子生徒は「赤ちゃんポストが命を粗末にするものとは思わない」と反論するなど議論となった。

 このほか、今年の米大統領選でも注目された経済発展対環境保護など、5つのテーマについて生徒たちが検討し、「投票」を行った。

 高橋准教授は「選挙はみんなが自分の意思表示をして決めていくもの。みんなの一票が国の代表を動かす」として、投票行動の大切さを訴え、締めくくった。

 文部科学省の主権者教育推進会議は2日に公表した中間報告で、小中学校からの教科にとらわれない取り組みや、家庭や地域での活動の充実などに加え、社会への関心を持ち、多様な情報を公正に判断する力を培うものとして、NIE(教育に新聞を)の推進を挙げている。

 高橋准教授は「危機の際には政治に目を向ける人が増える。コロナ禍の現在は、子供たちも政治に向き合うチャンスとも言える。主権者教育では、投票率を上げることだけが目的ではなく、社会の出来事を自分自身で考え、判断できる力を育んでほしい」と話している。

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