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「住みたい街」東京・吉祥寺に心潤す壁画登場 パトロンプロジェクト最新作

理美容専門卸問屋「ファイブ吉祥寺店」の入り口の階段のスペースの壁画=東京都武蔵野市吉祥寺本町
理美容専門卸問屋「ファイブ吉祥寺店」の入り口の階段のスペースの壁画=東京都武蔵野市吉祥寺本町

 吉祥寺駅北口近くの商店街の商業ビルの3階。理美容専門卸問屋「ファイブ吉祥寺店」(武蔵野市吉祥寺本町)の入り口の階段のスペースの壁に先ごろ壁画が完成した。

 作者は画家の池平(いけひら)徹兵さん(42)。大きく開いた花、つぼみから種のようなものが舞い上がる。バナナの木にはチョウが止まり、鳥がくちばしでハサミを持ち上げる。翼を広げ軽やかに空を飛ぶ鳥も。さながら楽園のよう。

 黒のアクリル絵の具の自由で伸びやかな線。現場で感じたイメージを即興で表現した。

 作品タイトルは「世界は全て大切なもので出来ている」。モチーフは森で池平さんは「自然界の景色は視界に入るもの全てが重要な存在でできています。だから僕たちは時々自然の景色を見ると心が栄養で満たされるのだと思います」と作品の意図を述べている。

 壁の長さは約350センチ、高さは約270センチだが、壁画は天井にまで及ぶ。絵の中のハサミは店舗との関連性から着想した。階段の手すりなど有機的な造形と壁画が調和する。

 池平さんは福岡県生まれ。島根大学教育学部卒後、独学で油彩画を始めた。平成25年、岡本太郎現代芸術賞展に入選。海外のアートフェアにも出品し、日本各地で壁画も制作している。

 今回はパトロンプロジェクト(代表・菊池麻衣子)の最新の仕事だ。26年に設立された同プロジェクトは、アーティストとコレクターを鑑賞会や交流会などを通じてつなぎ、作品を購入することの楽しみを提案。さらに集合住宅などの壁や部屋に直接アート作品を描くことで付加価値を与える活動を続けている。

 その活動を知った「ファイブ吉祥寺店」を運営するヘアラボ小林(本社・堺市堺区)の担当者が「訪れる人がインスピレーションを受ける作品にしてほしい」と依頼して実現した。

 池平さんも「作品を残せるのはうれしい」と快く引き受けた。「コロナ禍でアーティストの仕事も減少するなかで、パトロンプロジェクトの活動が少しでも助けになれば」と菊池さんは話している。

 無味乾燥とした白い壁がアートで活性化し、訪れる人たちに潤いを与える。コロナ禍にあって各地で空き店舗が増え続けているなか、こうした壁画制作の試みは空き家対策の有効な手段になるかもしれない。

(渋沢和彦)

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