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【朝晴れエッセー】かわいい迷惑電話・11月16日

 真夜中に枕元の携帯が鳴っている。発信は次男の番号だ。

 何事が起こったのか! 慌てて「もしもし」と呼び掛けても次男の声はせず、何やら小さな声が聞こえてくる。

 このあたりでこちらは笑顔になる。孫からのいたずら電話だ。

 ほかの孫たちとずいぶん離れて平成の最後に生まれ、まだおしゃべりもできない赤ん坊からの電話だ。夜中に目覚めたとき泣きもせず父親のスマートフォンをいたずらするらしい。

 どういう仕組みになっているのか分からないが、私の番号を小さな指で触れるらしい。

 しばらくして次男が寝ぼけた声で「またやっちゃった?」と聞いてくる。「ああ、またやられたよ。お変わりないですかとか挨拶(あいさつ)させろよ」と返して、しばらくは会社のことなど聞いて数分の通話を終える。

 普段なら息子たちからの電話は用件のみで1分程度で通話を終えるが、このいたずら電話のおかげで少しばかり通話時間が延びる。

 コロナ禍で半年以上会っていないが、嫁(孫の母親)が孫の日常を撮り、その写真や動画をスマホで共有できるので、日々成長しているのがよくわかる。

 私たちは狭い家の中で密にならないように心掛けて暮らしているが、孫の姿を見ている間は老夫婦の会話も増える。

 何とかこの騒ぎが収束して落ち着いたら孫よ、ゆっくり遊びにおいで。

徳井正利(73) 千葉県袖ケ浦市

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