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【書評】『3年後に世界が中国を破滅させる 日本も親中国家として滅ぶのか』

『3年後に世界が中国を破滅させる 日本も親中国家として滅ぶのか』島田洋一著
『3年後に世界が中国を破滅させる 日本も親中国家として滅ぶのか』島田洋一著

腹からの勇気と英知の書

 いま、アメリカで起きていることについて、私は、日本の新聞、テレビや、大多数の日本のアメリカ専門家の解説をいくら聞いても本質が分からなかった。なぜあれだけ批判されているトランプ氏が大統領に選ばれ4割を切らない人々が固い支持を送り続けているのか、なぜ黒人差別反対運動が奴隷解放の英雄リンカーンや建国の父ワシントン大統領の銅像を倒そうとしているのか。しかし、島田洋一教授の新著によって、その底流にあるものが理解できた。

 島田教授はこう書く。今米国内では極左勢力が急速に力をつけ、アメリカの建国以来の歴史を全面的に否定する歴史戦争が熾烈(しれつ)に展開されている。堂々と、自分は共産主義者だと語る極左革命家が黒人差別反対運動の中心にいて、彼らは「ヨーロッパから白人が侵入し、特に奴隷をアフリカから連行し始めて以来、アメリカは収奪と差別にまみれた国だった」とする自虐史観をてこにアメリカ版文化革命を起こそうとしている。

 本書第3章では、以上のような米国社会の病状が事実に基づきわかりやすく書かれている。また第4章では、民主党がすでにかなり極左に犯されており、そうでない者らも差別主義者といわれることを恐れて極左に迎合していると告発している。

 トランプ大統領とそれを支持する保守勢力は、法と秩序を守れ、警察全体が差別主義者だという主張は虚偽、警察弱体化は黒人層に一番被害が及ぶなどという正論を主張している。ところが大手メディアが極左に迎合し、保守派の主張を正しく伝えないから事の本質が見えない。

 日本の報道機関や専門家の大部分もそのような米国マスコミに影響されている。たとえば大坂なおみ選手が、米国警察が黒人大虐殺(ジェノサイド)を行っているという極端でバランスを欠く主張をしたときも、黒人差別に反対する勇気あるメッセージと称賛しかしない。

 島田教授は最近、SNSで「『朝鮮問題は腹でやるもんだ』という名言がある。『アメリカ問題も腹でやるもんだ』とつくづく思う。周りが気になる秀才はいらない」と書き込んだ。こざかしい浅知恵ではなく、腹から出る勇気と英知で書かれた本書を強く薦めたい。(島田洋一著 ビジネス社・1400円+税)

 評・西岡力(麗澤大学客員教授)

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