PR

ライフ ライフ

「鹿の角きり」中止で歴史と技学ぶ講演会開催 奈良

シカの着ぐるみを使って行われた「鹿の角きり」=10日、奈良市
シカの着ぐるみを使って行われた「鹿の角きり」=10日、奈良市

 奈良の名物行事「鹿の角きり」が新型コロナウイルスの影響で中止となった10日、奈良公園バスターミナルレクチャーホールでは角きりの歴史や技を紹介する講演会が開かれた。参加者約100人は江戸時代から続く古都の伝統行事について知識を深めた。

 角きり行事の中止は戦時中に中断し昭和28年に復活して以来初めて。講演会は行事の意義などを知ってもらう機会を設けようと、春日大社、奈良の鹿愛護会の協力を得て県が企画した。

 この日は、春日大社の権禰宜(ごんねぎ)、阿久津利次さんが「神の遣い 奈良のシカ」をテーマに基調講演した。春先に脱落して秋に向けて生えかわるシカの角が「再生やよみがえりにつながったのではないか」と指摘。骨が古代の占いに使われ、権力を持つ貴族にも尊ばれる霊獣として扱われる存在になった背景も推察した。

 奈良の鹿愛護会はシカの着ぐるみを来たスタッフを相手に、春日大社境内の鹿苑角きり場で行われている現在の角きりの技を紹介。赤い旗を付けた竹ざおでシカを追い立て、捕獲具で捕まえた後、のこぎりで角を切り落とすまでを説明した。会場では行事を担う勢子(せこ)の目線から見た角きり場の迫力ある映像も流され、参加者が見入っていた。

 鹿の角きりは江戸時代、シカとの衝突で住民がけがを負わないようにする安全対策の一環として奈良奉行所の命令で始まったのがルーツ。明治以降は町有志による年中行事として受け継がれ、現在は奈良の鹿愛護会が主催し、勢子らが古式にのっとり実施している。

あなたへのおすすめ

PR

PR

PR

PR

ランキング

ブランドコンテンツ