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「#愛に国境解放を」コロナで会えない恋人たちの署名活動

ミューズ・ジャランさんと画面越しに会話を楽しむ石井佳奈さん(本人提供)
ミューズ・ジャランさんと画面越しに会話を楽しむ石井佳奈さん(本人提供)
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 新型コロナウイルスによって引き裂かれた人たちがいる。日本では今月、全世界からの入国制限が緩和され、中長期の在留資格を持つビジネス関係者や留学生らの訪日が解禁となったが、法的に婚姻関係にない外国人の婚約者やパートナーというだけでは制度の対象外で依然会えない状態が続いている。インターネット上では「#愛に国境解放を」の合言葉で署名活動が広がっているが、現実的には幾多の壁が立ちはだかっている。(井上裕貴)

 「自分にとっては最も大切な人。いつ会えるか分からないのはつらい」

 こう話すのは東京都中央区の医師、石井佳奈さん(37)だ。米国人のミューズ・ジャランさん(37)と5月に東京で結婚する予定だったが、入国規制で断念。2人は9カ月以上会えていない。

 現地と13時間の時差があるため毎朝5時に起床。主に通話アプリ「フェイスタイム」で会話をしている。自分たちを取り巻く状況のもどかしさ、先行きの見えない不安が重なり、けんかが絶えない時期もあった。

 今月5日、国際郵便で書類をやり取りして区役所に婚姻届を提出した。ただ、ミューズさんの入国のためには新型コロナの陰性証明書の取得などが求められ、2人が国内で暮らす新婚生活の先行きは不透明だ。

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 同じ状況に陥った国際カップルは世界中にいる。感染拡大で各国が厳しい入国規制を行っていた6月ごろ、外国人パートナーの入国制限緩和を求める運動「Love is not tourism(愛は観光ではない)」が欧米を中心に拡大した。

 石井さんも8月上旬、入国制限緩和を求めてオンラインで署名活動を始めた。開始から約2カ月で国内外から1800人以上の署名が集まり、法務省や外務省へ提出。ツイッターなどのSNS(会員制交流サイト)上でも「#愛に国境解放を」「#愛だってエッセンシャル」と賛同する投稿が相次いでいる。

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 だが、日本が外国人パートナーの入国制限緩和を進めるまでの壁は高い。元法務省入国管理局長で日本大危機管理学部の高宅(たかや)茂教授は「大規模な緩和のためには空港でのPCR検査数の拡大だけでは不十分だ。こうした現状では、政府は対象者を絞らざるを得なかったのでは」という。

 課題は山積しているが、石井さんは陰性証明書の提出や入国後の徹底した経過観察など一定の条件下での緩和を求め、活動を続ける。「まずはコロナで会えない国際カップルの存在を知ってもらい、少しでも議論が進めば」

特例として容認の国も

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