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【話の肖像画】女優・大地真央(64)(11)2つの故郷を襲った大震災

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阪神淡路大震災の義援金を集めるため、チャリティー公演に出演した=平成7年2月
阪神淡路大震災の義援金を集めるため、チャリティー公演に出演した=平成7年2月

 《故郷の淡路島には、年に1度は帰る。毎日泳いでいた大浜海岸などに触れると、自然の中でのびのびと育った少女時代がよみがえる》

 今は高速道路も通り、鉄道が廃線になるなど淡路島の風景も随分、変わりました。でも豊かな自然はそのままで、戻るとホッとします。大概、島まつりが行われる夏に帰るのですが、家族が集まって実家の屋上でバーベキューをしながら、花火を楽しむんです。

 15歳まで自然の中でのびのびと育っていましたから、宝塚音楽学校時代の寮生活は、つらかった。同期と3人部屋で、プライベートな空間は2段ベッド上段のわずかな空間だけ。母からは「いやになったら、いつでも帰っていらっしゃい」という手紙も来ましたが、芸能界入りを猛反対した父を説得し、自分で志願して親元を離れた手前、意地でも帰れませんでした。劇団に入ってからは多忙になってしまいましたが、故郷を離れ、むしろそのありがたさを感じるようになりました。実家に帰ると、私に関するどんな小さな新聞記事も父がスクラップしていました。本家には家中に私のポスターが。これも父が貼ったもので、また宝塚の同期たちを連れて行くというと、父が先に行って掃除をしてくれて、さりげなく「おかえり」と笑顔で迎えてくれました。

 《その大切な故郷や、宝塚を含む兵庫県南部を襲ったのが平成7年の阪神淡路大震災だった》

 テレビに映る現地の様子にいても立ってもいられず、震災から11日目の1月27日、僅かですがお見舞金を持って、飛行機と電車を乗り継いで一番に宝塚に行きました。阪急宝塚駅前から宝塚大劇場に続く「花のみち」が大きくひび割れ、通いなれた沿道の飲食店やお土産屋さんの大半が被災されていました。なじみのお店の人たちが「真央ちゃん」と声をかけてくださいましたが、信じられない風景にただただ、涙が止まりません。大劇場の機材も壁も崩れ、小林一三(いちぞう)先生(宝塚歌劇団創始者)の銅像も壊れて撤収されていました。

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