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公私立大、輸出管理部署設置は6割 技術流出、対策進まず

 軍事転用可能な先端技術の海外流出を防ぐため、外為法で輸出規制対象とした技術に関し、経済産業省が大学向けに指針で定めた管理を担当する部署や責任者の設置を、公私立大では約6割しか順守されていないことが14日、文部科学省の調査で分かった。関連する規定を策定したのも約5割にとどまった。中国などの諸外国は先端技術の獲得を狙っており、日本の大学の危機意識の希薄さが浮き彫りとなった。

 原子力やレーダー、センサーなど軍事転用可能な先端技術の海外流出防止のため経済産業省は平成29年に大学向けの指針を策定。輸出管理担当部署の設置や、外国人の留学生や教職員による海外への資料持ち出しについて許可を必要とすることなどを求めた。

 文科省の調査は、全国立大と理系学部などを持つ公私立大を対象に平成27年から毎年実施。今年は計約300校が回答した。

 国立大は昨年、全86校のうち輸出管理担当部署が5校、関連規定は17校が未整備だったが、全校で整備を終了。一方、公私立大は昨年からそれぞれ40~50校程度で整備が進んだが、それでも担当部署の設置は130校、関連規定の策定が112校にとどまった。

 だが依然として一部の大学で整備が進んでいない。文科省の担当者は「大学によって危機感に濃淡があるほか、規制対象技術を扱っていないことを理由に整備の必要性を否定するケースもある」と説明する。

 人工知能(AI)や量子コンピューターの一部分野など、現時点で規制対象でなかったり、実用化されていなかったりする技術も狙われる恐れがある。このため欧米では新たな規制強化の動きが出ている。

 中国は「軍民融合」を掲げ、民生分野での先端技術の軍事転用を進めている。また、他国の大学教員らを破格の条件で雇う「千人計画」などもあり、技術力強化に各国が危機感を強めている。

 文科省の担当者は「どの大学でも、いつ標的となるか分からない先端技術を扱っている可能性がある。管理体制の構築に理解を求めていきたい」と語った。

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