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奈良・大官大寺の風鐸は国産 奈文研が調査

国産原料でつくられたとみられる大官大寺跡出土の風鐸片=奈良県橿原市の奈良文化財研究所
国産原料でつくられたとみられる大官大寺跡出土の風鐸片=奈良県橿原市の奈良文化財研究所

 奈良文化財研究所が大官大寺跡(奈良県明日香村など)で出土した風鐸(ふうたく)片(8世紀初め)について鉛の同位体比を調べる科学調査を行ったところ、国内産の青銅原料で作られた可能性が高いことがわかった。

 最古級で、大陸産の原料で作られたとみられる飛鳥寺(同村)の風鐸(6世紀後半ごろ)と同時に調査しており、約1世紀の間に原料の国産化が進んだことが明らかになった。 

 大官大寺は文武朝の造営で、九重塔や金堂などがあったとされるが、和銅4(711)年に焼失した。

 奈文研による昭和50年代の同寺塔跡周辺の発掘調査で出土した風鐸片は約30点。長さ50~60センチクラスの青銅製の大型風鐸の部材と考えられ、塔の軒先に吊るされていたとみられる。

 奈文研がこの風鐸片に含有する鉛の同位体比を調べる科学調査を行った結果、銅などを産出した山口県の大和鉱山の調査データとほぼ一致することがわかった。

 奈文研は「大官大寺の風鐸の原料産地は大和鉱山が有力候補。飛鳥寺の風鐸は古墳時代的な原料を用いているが、大官大寺の風鐸は7世紀後半以降に進んだ自給体制整備により、列島内の原料を用いた可能性が高い」としている。

 今回の調査成果は「奈良文化財研究所紀要2020」に掲載された。

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