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10月8日は「地熱発電の日」 無尽蔵の純国産エネルギーに期待

 しかし、原発事故の翌24年に始まった再エネの固定価格買い取り制度によって太陽光発電のメガソーラーが爆発的に普及したのと対照的に、原発事故後、大規模な地熱発電所の新設は山葵沢のみ。施設数も事故前の18カ所・計50万キロワットから21カ所・計56万キロワットと微増にとどまり、いまだ100万キロワットの原発1基分に満たない。

 進まない背景として、開発に5年、10年単位の長期間を要することや、環境問題のほか、地熱資源のある場所が既存の温泉地と重なるため、温泉事業者から「温泉が枯れる」と反対を受けることなどがある。

 高橋さんは「地熱開発は、温泉事業者をはじめ地域住民との共生、合意形成が大前提」と説明する。

地域の活性化に

 大規模な発電所の開発に時間がかかる一方、再エネ買い取り制度の恩恵を受けて一気に増えたのが、いわゆる「温泉発電」だ。既存の温泉施設を活用したバイナリー発電所と呼ばれる小規模な発電所で、原発事故後に全国で45カ所以上できた。温泉事業者が地熱発電への理解を深めるきっかけにもなっているという。

 また、地熱発電で出た余熱を有効活用し、北海道森町ではトマトやキュウリのハウス栽培を長年行っている。八幡平市では6月から、地熱とインターネットを活用した「温泉バジル」の出荷が始まり、雇用も生まれた。観光施設に足湯をつくった地域もある。

 高橋さんは「大都市の企業や住民だけが恩恵を受けるのでなく、地域の活性化につながる発電所づくりを進めていきたい」と話す。

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