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【話の肖像画】女優・大地真央(64)(4)妥協はしない 私だけの男役

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宝塚の男役時代。大好きな猫と遊び、リラックス(大地真央さん提供)
宝塚の男役時代。大好きな猫と遊び、リラックス(大地真央さん提供)

 《宝塚歌劇団に在籍しながら送った、“売れないアイドル歌手”時代。この回り道が転機になった》

 宝塚を客観的に見ることができ、結果的に無駄ではありませんでした。男役に偏見を持ち、「宝塚調」などと色眼鏡で見る人たちにも接し、悔しい思いをしましたが、言い分に理解できる部分もありました。だったら、彼らも認めざるを得ない、新しい宝塚を自分が作ってみせる。誰のまねでもない、私だけの男役を創造してみせる。悔しさはむしろパワーになりました。

 《在団中のエピソードには事欠かない。下級生(若手)時代から固定観念にとらわれず、役を追求するがゆえの挑戦。中でも昭和52年、「風と共に去りぬ」で演じた機関士役は、伝説と化している》

 レット・バトラーとスカーレット・オハラが出会う重要な場面です。下手(しもて)一番奥から機関車が出るのですが、機関士が乗っていないとおかしいと、急遽(きゅうきょ)できた役でした。ライトも当たらなければ、台詞(せりふ)もありません。でも私は毎回、自分なりに設定を変え、真剣に役作りをしました。機関士にだって新人もいれば、今日で定年の人もいる。今朝、赤ちゃんが生まれたかもしれない。どんな役にもそれぞれ人生があり、そんなドラマを背負い、どんな気持ちで運転席に向かうのか。

 ある日、「ハゲの人」という設定にして自分でカツラを作りました。パッと帽子を取ったら、お客さまが爆笑。レット役の榛名由梨さんも、振り返って噴き出してしまいました。若気の至りで終演後、組長さんから大目玉を食らい、榛名さんも叱られてしまい、申し訳ないことをしてしまいました。でも、どんな小さな役でも工夫するのが楽しかったし、私は大真面目だったんです。

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