PR

ライフ ライフ

新型コロナ 重症化遺伝子X特定、来月上旬に成果公表へ 慶応大など

その他の写真を見る(1/2枚)

 新型コロナウイルスによる日本の死亡率が欧米より低い背景を遺伝子レベルで探る慶応大、京都大などの共同研究グループが1千人分超の患者の血液検体を収集、症状別にゲノム(全遺伝情報)の解析を進めている。重症化をもたらす遺伝子「X」の特定を目指し、来月上旬にも最初の研究成果を公表する見込み。将来的に患者の症状の変化を早期に予測し、適切な治療で医療崩壊防止につながることも期待される。

 共同研究グループ「コロナ制圧タスクフォース」を統括する慶応大の金井隆典教授(内科学)によると、遺伝子分析に必要な感染者の血液の提供に協力する医療機関は、5月の発足時の約40施設から約120施設に拡大。すでに当初目標の600人分を大幅に上回る約1300人分の血液検体が集まったという。

 まずは約600人分のゲノムを解析。症状別に「軽症・無症状」と「重症・死亡」の遺伝子配列を比べ、日本人の中で重症化に関与しているとみられる遺伝子「X」を絞り込む。

 金井氏は「Xの塩基配列の変異に個人差があり、A型は非常に高い確率で重症化する、B型は重症化しづらいことが分かったとする。患者がA型かB型かで重症化予測が可能となり、入院が必要か、自宅療養で問題ないかなど適切な措置につながる」と説明。「将来的にPCR検査と遺伝子検査をセットで行えば、医療崩壊を防ぐ手立てになり得る」と期待する。

 特に重症化リスクが高い要件に該当しない、若者で持病もないのに重症化した事例に着目。重症化に関わるとされるサイトカインストーム(免疫の暴走)に、特定の遺伝子が影響していないかを突き止める。遺伝子Xが特定されれば、治療法やワクチンの開発、予防に応用できるという。

 回復した人の血液からも解析は可能で、最終的に計約3千人分の検体収集を目指す。金井氏は「後遺症の遺伝的背景などの分析も可能になるかもしれない。国民が不安に感じているであろう新型コロナの実態を伝えることができれば有意義だ」としている。

あなたへのおすすめ

PR

PR

PR

PR

ランキング

ブランドコンテンツ