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【朝晴れエッセー】ブルーベリー・9月24日

 山裾を開いた小さな畑にブルーベリーを植えたのは6年前だ。

 周りの人たちは野菜中心なのだが私はブルーベリー一本やり。早生の苗木を5種類、全部で20本植えた。痛恨の立ち枯れで4本失い、今は16本である。

 毎年4月の下旬あたりから1つの花芽に6つか7つ、紡錘形の小ぶりな白い花を咲かせる。よく満天星(どうだんつつじ)に例えられるが、そもそもブルーベリーはツツジの仲間である。

 可憐な花で世話をする合間、見ていて飽きない。花が終わると薄緑色の子房が徐々に膨らんでくる。

 あるときその中の1つが、まるで風船のように膨らんで紫の実に変貌する。一夜にして直径が倍くらいになる。

 思わず、「頑張ったなぁ」と目の前の丸い実に声を掛けてしまう私だ。それから次々と他の実も熟し、やがて緑の葉の合間に鈴なりとなるのだ。

 収穫すると何キロにもなる。完熟した大粒の実は生食用としてわが家でも食べるし、あちこちに配る。そうしないとさばけない。ブルーベリーは皆喜ぶ。関東圏にいる2人の娘たちにも宅配便で送っている。それぞれ子供がいて生食のものはすこぶる評判がいい。

 それでも余ってしまうのでジャムにする。ところがジャムを送ると反応が芳(かんば)しくない。飽きるようだ。妻の話では去年のものがまだ冷凍庫で眠っているらしい。私はその話を聞かなかったことにする。

 季節は秋。ブルーベリーの葉は真っ赤に紅葉する。コロナ禍の大変なときでも、花、果実、そして紅葉と変わらずに私を楽しませてくれる。

工藤俊逸 67 青森市

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