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広がるコロナ感染対策ステッカー 実効性課題、都が業界団体調査予算化

東京都庁の第一本庁舎=東京都新宿区
東京都庁の第一本庁舎=東京都新宿区

 東京都は、新型コロナウイルス感染防止対策のガイドラインを守ることを示す都のステッカーが掲示される店舗で適切に対策が講じられているかチェックすることを業界団体に促すための事業費を補正予算案に計上した。経済・社会を動かしながら感染者の増加を抑えるために行政側が店舗の対策にお墨付きを与える取り組みは各地に広がっているが、その実効性の確保が課題となっている。

 「今は仕込み中で対応できない」。都は8月からステッカーを掲示する飲食店などの状況をチェックするために繁華街を中心に見回りを重ねているが、法的な権限を伴うものではなく、多忙などを理由に店への立ち入りを断られることも少なくないとされる。

 都は感染拡大の波を抑えるためには、人が出入りする店舗、集客施設で適切に感染防止策が行われることが不可欠とし、その促進策としてステッカー制度を6月に導入。条例で掲示を努力義務とし、これまで約23万軒を対象に発行、サイトで店名を公表した。人気ユーチューバーのフワちゃんが掲示店の利用を呼び掛ける動画も作り、若者らへのPRに力を入れる。

 ただ、ステッカーは都のサイトで店側がマスク着用などに関する対策項目にチェックを入れれば取得可能なため、当初から実効性が課題として指摘された。都民からは「対策が講じられていない」との情報も寄せられてきた。

 都は複数部局から人材を集めて2人1組の6チームを編成し、今月16日までに約1400軒を訪問。だが夜間営業の飲食店に人がおらず接触できなかったり、休業や時短営業の要請など都の対応に関する不満の矛先が向けられたりするケースもある。都幹部は「ほとんどの店舗は協力的で対策も実施しているが、調査には限界がある」と話す。

 そこで都が推進しようとしているのが業界団体による調査を通じた感染対策の浸透だ。コロナ禍で集客し、活動を継続していくためにコロナ対策が必要という認識は業界団体側と共有できているとし、業界の「身内」からの調査や、対策に関する助言であれば店舗側もより受け入れやすいとみている。

 都は業界団体側が必要とする調査要員の人件費や移動の際の交通費など経費の補助として、9月補正予算案に2億円を計上。18日開会の都議会に補正予算案を提案した。人の出入りが多い飲食やクリーニングなど16業種の組合への支出を想定し、秋以降の調査の開始を目指す。

■チェックして交付も

 対策実施を示すステッカーなどの文書を店舗に掲示してもらう制度は各自治体で進む。神奈川県は事業者に「感染防止対策取組書」の掲示を要請し、飲食店に限れば県内の半数以上が張り出している。掲示店舗をサイトで公開し、対策が不十分という情報が寄せられた店に改善を求めている。県の担当者は「積極的な調査はしていないが、利用者の協力を得て実効性を高めている」。

 山梨県や群馬県では職員らが現地で感染防止対策の実施状況を確認し、交付している。都市部に比べて店舗数が少ないため、きめ細かな対応が可能になっており、群馬県担当者は「利用者の安心を担保するのは当然だが、事業者にとっても対外的にPRできるメリットがある。コロナ禍が続く中、実効性を高め持続的な仕組みにしたい」と語る。

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