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【菅内閣発足】未完の社会保障改革、コロナ禍で足踏みも

 安倍晋三前首相が掲げた全世代型社会保障制度改革は、未完のまま菅義偉(すが・よしひで)政権に引き継がれた。政府は制度の支え手である現役世代の負担軽減を目指し、給付と負担の見直しを進める方針だが、新型コロナウイルス感染の収束が見通せない中、改革を進めるのか、いったん立ち止まるのか、難しい判断を迫られそうだ。

 政府の全世代型社会保障検討会議は昨年末、医療費について、原則1割としている75歳以上の後期高齢者の医療機関での窓口負担を「一定所得以上は2割」とする中間報告をまとめた。所得基準を今年6月までに決める予定だったが、新型コロナ禍の影響で年末に延期。議論は進んでいない。

 介護保険制度の見直しでは、介護サービス利用者の自己負担(1~3割)に関し2割の対象者拡大も、利用時に必要なケアプラン(介護計画)作成の有料化も昨年見送られている。

 政府が社会保障制度改革を進めるのは、令和4(2022)年から団塊の世代(昭和22~24年生まれ)が後期高齢者になり始め、医療や介護の需要が増大することが大きい。コロナ禍とはいえ、膨張し続ける社会保障費を放置するわけにはいかないのもまた事実だ。(坂井広志)

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