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【朝晴れエッセー】泥のついた靴・9月16日

 学童保育に帰ってきた子供たち。校庭で遊んでいると急に空が暗くなりはじめ、朝の天気予報を思い出した。

 「降ってきそうだなぁ」と思うと同時に、大粒の雨がぽつぽつと。それから集中豪雨のように校庭の周りは、一瞬の間に大きな水たまりと化した。

 「早く教室へ!」。急いで中に入りやれやれ…。少し時間がすぎ、自由遊びをすることになった。

 そんななかで1年生の女の子が私の背中を「とんとん」とする。「どうした?」「私の靴についた泥を取ってほしいの…」と。靴を見に行くと、あの雨で、ほとんどの靴が泥つきで、彼女の靴も同じ状態。

 「本人にとったら気になるんだろうな」と思いながら、タオルで拭きとっていると、横で「お父さんに泥とってもらうのかわいそうやから。毎日働いて私のこといろいろしてくれて、疲れていると思うから」「えっそうかあ。優しいね。お父さん、毎日、頑張っているんだね」

 この短い数分の会話で、彼女の真の素直な気持ちが伝わり、すごくうれしく感じた。

 現にいろんな家庭環境のなかで、それぞれ皆生活している。子供は子供なりに、社会と向き合い、いろんな経験をし、成長している。

 親の背中をしっかり見て、素直な感受性を養い成長していくことも否定できない。

 コロナ禍の現在、不便を感じ、多少のストレスもあるなか、この数分の会話をもてたことで、気持ちも明るくなった。

 北平文恵(68)学童指導員 大阪府東大阪市

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