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【風を読む】「教育再生」を忘れずに 論説副委員長・沢辺隆雄

国連児童基金が公表した子どもの幸福度を調べた報告書(共同)
国連児童基金が公表した子どもの幸福度を調べた報告書(共同)

 総裁選の話ではないが、誰でも順位が気になる。せっかく全国学力テストを行っても、「順位付けはダメ」などと言っているのは、浮世離れした教育関係者だけかもしれない。保護者は隣の学校、自治体の成績が気になる。雑誌などでは高校の東大合格ランキング、大学の有名企業就職ランキングなどが人気だ。日本人は「〇〇ランキング」が大好きといわれる。

 昔、論説委員室の先輩から「今年、原稿何本書いた」と責められた。各人の原稿を数え!?、ランキング化したらしい。教育問題の原稿は「量より質」と反論しかけてやめた。他人からの評価は、自ら反省する良い機会だ。

 最近、気がかりなランキングが報じられた。国連児童基金(ユニセフ)の調査で日本の子供の幸福感が低いという結果だ。

 国連の統計などを基に「精神的な幸福度」「身体的健康」「学力・社会的スキル」の3分野で分析した。経済協力開発機構(OECD)や欧州連合(EU)加盟各国で、一定のデータが集まった38カ国を対象にした。

 総合では1位オランダ、2位デンマーク、3位ノルウェーで、日本は20位にとどまった。日本は「身体的健康」が1位だったが、「幸福度」が37位と最低レベルだった。幸福度は、生活満足度や自殺率を基にし、オランダでは生活満足度が高い割合が9割に対し、日本は6割だった。「学力・社会的スキル」でも日本は27位にとどまった。学力は上位だが、「すぐ友達ができる」割合が低かったという。

 社会制度や国民性などが異なり、こうしたランキングで一喜一憂する必要はないといわれるが、日本の弱点や課題を探り、教育に生かしていくことは大切だ。

 安倍晋三政権では、教育基本法が改正され、教育の目標として「国と郷土を愛する態度」が明示された。また小中学校で道徳の教科化も実現された。国を愛する気持ち、思いやりや正義、公の精神を育むことは戦後教育に欠けてきたことだ。

 教育再生は道半ばである。新型コロナウイルス禍で、小中高校、大学の教育もさまざまな課題を抱え、転機にある。国を左右する教育について新政権もひと際、心を配ってほしい。

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