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【話の肖像画】作家・湊かなえ(47)(7)期限は3年「投稿生活」

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投稿に励んでいた平成17年頃、長女を連れてUSJへ
投稿に励んでいた平成17年頃、長女を連れてUSJへ

 《高校の家庭科の講師として淡路島に赴任し、平成12年に地元の男性と結婚する》

 翌年に娘が生まれました。人生で一番うれしかった日です。できれば、もう1人くらいほしかったのですが、妊娠はするけど流産してしまう。子供はもう難しいのかな。何か形に残るものに挑戦してみたいと思いました。31歳のときです。独身の時に買ったパソコンの有効活用ができていなかったので、何かを書いてみようと決めて、雑誌「公募ガイド」を買ってきました。

 これまで書くことといえば、お手紙程度でしたので、短いものからと川柳を投稿したら最優秀賞をいただきました。お、なんかいけるんじゃないの。「公募ガイド」で柏田道夫さんが担当していた短いシナリオを書くコーナーに応募しました。ト書きや台詞(せりふ)の書き方など、脚本のノウハウが載っていて参考になりました。そして、テレビドラマが書きたくなり、テレビ局が主催するテレビ朝日新人シナリオ大賞や、フジテレビヤングシナリオ大賞に挑戦しました。とにかく書くことが楽しくて仕方ありませんでした。

 《半年後の平成17年春、第2回BS-i新人脚本賞の佳作に選ばれる》

 佳作入選の電話がかかってきて、夫が取ったんです。当時、懸賞金詐欺が問題になっていた頃で、夫には投稿のことを話していなかったので、「詐欺の電話かな」と言うんです。電話を切られそうになるので、あわててかわってもらいました。

 趣味の範囲で書いていたものが、まさかの賞をもらって、張り切って東京まで授賞式に行きました。大賞1人、佳作3人の計4人。パーティーの席で、「こういう作品は興味ある?」「スタジオまで何分で来ることができる?」と具体的な話をされている人がいる一方で、私には「明日、どこ観光して帰るの? お土産は何買うの?」みたいな感じで、全然、仕事の話をしてもらえない。

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