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政府、イベント緩和で経済再生着々 感染監視と検査を強化

【新型インフルエンザ等対策有識者会議・新型コロナウイルス感染症対策分科会(第9回)】分科会で挨拶する西村康稔国務大臣(前列右)。中央は尾身会長、左は加藤勝信厚生労働相=11日午後、東京都千代田区(三尾郁恵撮影)
【新型インフルエンザ等対策有識者会議・新型コロナウイルス感染症対策分科会(第9回)】分科会で挨拶する西村康稔国務大臣(前列右)。中央は尾身会長、左は加藤勝信厚生労働相=11日午後、東京都千代田区(三尾郁恵撮影)

 政府がイベント開催の制限緩和と観光支援事業「Go To トラベル」の全面実施に踏み切る背景には、新型コロナウイルスの新規感染者数の全国的な減少がある。ただ、感染症専門家の間には「油断はできない」との声は根強い。秋から冬にかけて季節性インフルエンザとの同時流行も予想される。政府は経済再生を着々と進めながらも、感染状況の監視体制と検査体制の強化を急ぐ。(坂井広志)

 「緊急事態宣言解除後にまた感染が拡大した。東京を中心とした接待を伴う飲食店から都内の他の地域、全国に回ったのは間違いない。これから感染が下火になっても同じようなことが起きる可能性がある」

 政府の新型コロナ対策分科会の尾身茂会長は11日、東京都内で開かれた新型コロナに関するシンポジウムでこう述べ、歓楽街に相談や検査が気軽に受けられるセンターの設置を求めた。

 厚生労働省に助言する専門家組織は10日、「新規感染者数は減少が続いており、お盆を挟んでもその傾向は維持されている」とする分析をまとめた。お盆休みを経ての感染拡大は杞憂(きゆう)に終わり、政府はこのタイミングで経済を本格軌道に乗せたいのが本音だ。

 そのためにも、季節性インフルエンザとの同時流行に備えた体制整備は急務といえる。季節性インフルエンザと新型コロナの症状を見分けるのは困難とされ、国民の間に症状に対する不安が広がり、医療現場が逼迫(ひっぱく)することが懸念されるからだ。日本医師会の釜萢(かまやち)敏常任理事はシンポジウムで「入院の医療資源は入院が必要な人に限定することが必要だ。隔離目的の入院は極力避けるべきだ」と語った。

 専門家組織の分析ペーパーには「再拡大に向けた警戒を続けていく必要がある」とも明記している。分科会メンバーでもある医療関係者は東京の動向を注視しており、政府が経済再生を進めることを容認しつつも、こう警鐘を鳴らす。

 「東京の感染者がまだ多いのは確かだ。東京は人口規模が大きいため移動も大きく、影響が大きいことに変わりはない」

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