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【話の肖像画】作家・湊かなえ(47)(3)アガサで眠れぬ高校時代

 《島を出て、広い世界を見ることを願った》

 それはもう絶対でした。出なきゃ何も始まらないと思っていましたから。高校から、本土の尾道の学校に行く子も結構いました。小学5年の時に橋がかかったのでバスでも行けるし、船も出ていたので、親に頼んだのですが、高校までは島内でといわれて因島高校に進学しました。島の子の多くが通過する道です。田舎の子なので、世の中にどんな種類の職業があるのかもよく分かってなくて、4年制大学を出て学校の先生か会社員になるイメージで、本を書くことは一切考えていませんでした。本は読むもので、書く人が自分と同じ世界に存在しているのかどうかも分からなかった。

 因島出身の「ポルノグラフィティ」(ロックバンド)の(岡野)昭仁君は、学年が2つ下で家が近所でした。自分が高校生のころは、東京に住んでいる人じゃないと歌手や小説家になれないと思っていたけれど、田舎に生まれたことはマイナスじゃない。若い頃はいろいろな葛藤がありましたが、今では島で生まれ育ったことを誇りに思っています。(聞き手 横山由紀子)

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