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【話の肖像画】作家・湊かなえ(47)(1)来春から1年間の休暇

作家・湊かなえさん(南雲都撮影)
作家・湊かなえさん(南雲都撮影)

 《ミステリー『告白』(平成20年)で鮮烈なデビューを飾って以来、『少女』『贖罪(しょくざい)』『Nのために』など毎年刊行する新作はベストセラーとなり、映像化作品は話題をさらう。エンターテインメント小説界きってのヒットメーカーだ》

 ずっと、走り続けてきた十数年でした。『贖罪』でエドガー賞ノミネート(30年)というご褒美もいただけたし、デビュー10周年を記念した47都道府県サイン会ツアーも無事終了したので、来年4月からは1年間の休暇を頂きます。アウトプットばかりだとモチベーションが保てないので、いろいろなものを吸収したい。コロナウイルス禍で先は分かりませんが、語学留学や外国旅行などにも行きたいのです。

 《一人娘を教え子に殺害された女性教師の復讐(ふくしゅう)を描いた処女作『告白』は、累計発行部数360万部の大ヒットを記録。読後感の悪いミステリーを意味する「イヤミス」というジャンルを世に広めた革命的作品となった》

 『告白』が出て、10社以上の出版社から執筆のお声がけをいただきました。版元(双葉社)の会議室で1社ずつ顔合わせをし、その後バタバタと5年先までの予定が埋まりました。担当編集者から「すごいことが今、起きているんです」と言われましたが、デビュー作でしたし、うねりの真ん中にいるときって、うねっていることがよく分からないんです。

 《執筆依頼はすべて引き受けた》

 お声をかけてくださった出版社から順番に書かせていただきました。「みなさん、だいたい3本同時進行で書かれていますよ」「長編の合間に短編も書いた方が文章の練習になります」と言われて、『夜行観覧車』『往復書簡』『花の鎖』を同時連載しながら、数カ月に1回は短編の『サファイア』が入ってきました。新作を出した充実感をかみしめたり、インターネットで評判を検索したりしている暇もない。とにかく毎日締め切りに追われていました。

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