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要介護5の神足裕司さんが体験記 コラムニストの旺盛な好奇心光る

コラムニスト神足裕司さんの新刊「コータリン&サイバラの介護の絵本」
コラムニスト神足裕司さんの新刊「コータリン&サイバラの介護の絵本」
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 くも膜下出血で倒れてから9年。「要介護5」となり、車いす生活を送るコラムニストの神足(こうたり)裕司さん(63)が、自身の体験をまとめた新刊『コータリン&サイバラの介護の絵本』を出版した。挿絵はベストセラー『恨ミシュラン』でタッグを組んだ漫画家の西原(さいばら)理恵子さん(55)。重くなりがちなテーマも2人の軽妙な作風で、気軽に手に取れる1冊に仕上がった。

 神足さんが病に倒れたのは平成23年9月。意識不明が1カ月半続き、失語症と左半身不随などの後遺症が出た。1年の入院を経て、在宅介護を受けながら執筆活動を再開。家族の助けを得て、闘病記などを出版してきた。

 倒れてから5冊目となる本書は約3年前から老人ホーム検索サイト「みんなの介護」で連載中のコラムをまとめたもの。サイトに掲載された西原さんの漫画とともに絵本のような体裁に整えた。

 妻の明子さん同席のもと、筆談で取材に応じた神足さんは「いままでの介護の本とは一線を引く、読みやすい感じにしたかった」と語る。ケアマネジャー選びの紆余(うよ)曲折など、介護に直面した人が参考にできる情報を盛り込んだ。

 読みどころは、好奇心旺盛な神足さんがつづる体験記だ。国際福祉機器展に足を運んで最新の車いす事情を紹介したり、自宅に導入した自動排泄(はいせつ)処理装置の使い心地をリポートしたり。

 家族でハワイ旅行に出かけ、プールにも入った。

 《いつも誰かの助けを請わなければ生きてもいけない。けれど、生きていかなくてはならない。ならばやっぱり少しでもおもしろいことをしたいじゃないか》

 前向きな心構えは、人生100年時代を生きるすべての人を勇気づける。

 「要介護5」でありながら寝たきりにならず、活動を続けられるのはリハビリのたまもの。明子さんによると、1週間もリハビリをさぼればまひのある左足の拘縮(こうしゅく)が始まり「足をまっすぐ伸ばすだけでも痛くてつらい」ものだという。だが神足さんは「リハビリというのは、やればやるだけ返ってくる」と力説する。

 「書くことは自分のすべてであり、生きている証し」と語る神足さん。デザイン性に優れた車いすや高級外車の介護車両について取材を深めていきたいという。執筆意欲は衰えを知らない。(篠原那美)

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