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【本ナビ+1】シンガー・ソングライター 丸山圭子 「本物の愛」探す結婚生活

シンガー・ソングライターの丸山圭子=東京都世田谷区(萩原悠久人撮影)
シンガー・ソングライターの丸山圭子=東京都世田谷区(萩原悠久人撮影)
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 □『そこにはいない男たちについて』井上荒野著(角川春樹事務所・1500円+税)

 同時期に不動産鑑定士試験に合格したのが縁で光一と結婚したまりは、主婦業と夫の秘書的な仕事に追われる生活に嫌気がさしていた。料理教室を主宰する実日子は、ブックカフェ店主で仲むつまじかった夫・俊生を病気で失い、立ち直れずにいた。

 同じ38歳だが、結婚生活をめぐり正反対ともいえる境遇のなか、夫婦、家族とは、愛とは…とさまざまな思いをめぐらせる姿を描く。

 まりは光一のすべてが気に入らない。死んでほしいとさえ思うほど嫌いなのに、友人から、なぜ別れないのか問われても答えられない矛盾がまた腹だたしい。

 実日子は俊生の突然死を受け入れられず、ただ鬱々とした日々を過ごしていた。友人の励ましで、1年間休んでいた料理教室を再開するが、気持ちの整理はできずにいる。

 再開した教室で出会った実日子とまり。互いの事情を知ったまりは酔っていう。「どっちがかわいそうなのかな。先生と私」。それぞれ新しい男性の存在もあり、取り巻く状況は変わっていく。

 光一と向き合っても「自分が発した言葉が宙に浮いて、そのままふっと、それこそ埃(ほこり)みたいに床の上に落ちるのを感じた」まり。実日子は、亡夫への追慕にも「地雷を踏んだときに襲ってくる悲しみの中に、微(かす)かな懐かしさと愛(いと)おしさが混じっている」と生きる自分を感じる。そして-。

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 結婚生活には、千差万別のドラマがある。パートナーの存在は、そばにいても心が通わなければ孤独に陥り、死別ではいつまでも悲しみにとらわれて抜け出せない。大切なのは、自分の中の愛する人を見失わないことか。そばにいても離れていても、相手を思う気持ちを手放さずにいることが本物の愛かもしれない。

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