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フィリピン残留2世の実情伝える 映画「日本人の忘れもの」公開中

25日に公開されるドキュメンタリー映画「日本人の忘れもの」のチラシ
25日に公開されるドキュメンタリー映画「日本人の忘れもの」のチラシ

 戦前にフィリピンへ渡った日本人移民の子として生まれた「残留2世」が無国籍状態になっている問題で、2世や中国残留孤児の実情を伝えるドキュメンタリー映画「日本人の忘れもの」が中野区の映画館「ポレポレ東中野」など全国各地で一般公開されている。残留2世たちの平均年齢は80歳を超えるなど高齢化が進んでおり、支援者は日本政府による早期解決を訴えている。

 作中に登場する残留2世の赤星ハツエさん(93)は1926年、熊本県出身の日本人の父とフィリピン人の母の間に生まれた。父とは日本語で会話し、「でんでんむし」の歌も覚えているという。

 戦争が始まると父は日本軍に徴用され、生き別れに。戦後、フィリピンでは反日感情が強まり、ハツエさんらは隠れるようにフィリピンで暮らしてきた。後に残留2世らを支援するNPO法人「フィリピン日系人リーガルサポートセンター」(東京)に父の身元探しを依頼し、終戦で日本に強制送還され、69年に死亡していたことが判明。同法人が家庭裁判所に申し立て、ハツエさんは2013年に日本国籍を取得した。

 日本人であることを隠すため父との関係を証明する書類が失われていたり、高齢で記憶があいまいになったりするなど、国籍取得は簡単ではない。

 外務省の調査では、今年3月時点で残留2世は3836人確認されている。うち父親の身元が判明しているのは2852人に上るものの、1382人は日本国籍を取得できていない。国籍を取得できないまま死亡する人も多い。

 同法人の理事長で映画を企画した河合弘之弁護士は「時間切れになる前に、日本社会として2世たちの声にどう向き合うか。映画を通して、ともに考えてほしい」とコメントを寄せた。

 映画では戦後中国の満州などから引き揚げる際に現地に取り残された「残留孤児」が、日本への帰国後に抱えている問題についても取り上げている。

 ポレポレ東中野のほか、横浜市や大阪市、沖縄県沖縄市でも公開中。14日からは大分県別府市、22日からは名古屋市でも公開される予定。

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