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【正論9月号】チャイナ監視台 五つの火薬庫と五発の爆弾 産経新聞台北支局長 矢板明夫

 私はそうしたなかで、陳水扁政権(民進党)で副総統を務めた呂秀蓮氏にインタビューしました。実は呂氏自身、かつては米国留学中に台湾人留学生らと尖閣諸島を台湾のものと訴える「保釣運動」に参加していました。しかし、参加後まもなく、運動を止めます。呂氏は「保釣運動」の裏で中国が暗躍していて、学生指導者らを招待して合宿を開くといった裏で糸を引く動きや介入している“正体”を知り、運動を離れてしまったのです。

 呂氏は、「現在も保釣運動の背後には中国の影があり、台湾と日本を対立させることで漁夫の利を得ようとしている」と「保釣運動」の実態や狙いを力説します。そのうえで「日本は米国が主導した一九五一年のサンフランシスコ平和条約で台湾の領有権を放棄したが、釣魚台(尖閣諸島、魚釣島の台湾表記)の主権は放棄しなかった。米国は七二年の沖縄返還で、釣魚台を日本に返した。この二つが今の状態を作っている」とし、「台湾が文句を言うなら米国に言うべき。日本に抗議するのは筋違いだ」といって台湾の抗議活動をいさめているのです。

五つの火薬庫

 尖閣諸島はじめ東シナ海の波は高く「火薬庫」といっていい。ただ、これ以外にも中国は「火薬庫」を抱えています。朝鮮半島もそうです。最近の北朝鮮の動向は依然キナ臭い。金王朝の三代目、金正恩は再び公の席から長期間姿を消し、動静がわからない日が続きました。

 もっぱら表舞台に出てくるのは妹の金与正党第一副部長で、与正氏は米朝首脳会談の見通しについて「今年は行われないと見る」という談話を出すほどまでになっています。彼女が北朝鮮の権力機構の隅々まで果たして掌握しているのか、それは不明ですが、独裁国家の後継指導者としての振る舞いを隠さなくなってきているのは、重要な変化です。朝鮮半島は米中対立の最前線です。引き続き、注視していかなければなりません。

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 「正論」9月号 主な内容

【大特集 尖閣喪失寸前】

日本は「受け身」やめよ インド政策研究センター教授 ブラーマ・チェラニー

東シナ海は8月が危ない 東海大学教授 山田吉彦

迫ってくる日中中間線  石垣市長 中山義隆

米FBI長官が明かす 中国の経済スパイ活動 訳・本誌編集部

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