PR

ライフ ライフ

若手教員・保護者へのNIE浸透策は? 実践授業公開や回し読みで抵抗感削減を 古家正暢・帝京大教授

若手教員へNIEの重要性を説く古家正暢・帝京大教授
若手教員へNIEの重要性を説く古家正暢・帝京大教授

 NIE(教育に新聞を)活動を若手教員や保護者に広めるにはどうすればいいか-。中学校などで30年以上にわたりNIE活動を推進してきた古家正暢(ふるやまさのぶ)・帝京大教授は、NIEを実践してきた先輩教員が新聞を使った授業を見せたり、保護者と一緒に回し読みをしたりするなど、特に紙の新聞への抵抗感をなくすことが大事だと指摘する。そのために新聞各社も協力してほしいと訴えた。

 「新聞記事は色がついているといって、ネットのニュースだけしか使わない傾向にある」

 古家氏は若い教員が新聞を読まないことへの危機感を持つ。

 自身がNIEに取り組むきっかけとなったのは「インドの鉄道が線路上の牛を避けるために急ブレーキをかけ脱線、約800人が死亡した記事」だったそうだ。地理の教科書に載っている路上の牛の写真に数行のコメントがあるだけとは異なり、「新聞は今を読むのに最適な、生きた学習教材だ」と実践を続けてきた。

 新聞記事を比べ読むことで、“メディアリテラシー”を自然に学べる利点もあるという。

 その後に異動した中学で、先輩教員が新聞を活用しており、参考にしたり協力したりしたことで研究が進んだ。その経験があるだけに、「まだ紙の新聞を授業で使った先生が学校にいるうちに、若い先生にノウハウを伝えることが大事だ」。

 児童生徒には投書を促すことも薦める。「SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)の時代にこそ、名前を出して意見を表明する勇気を伝えるのも大切」

 投稿は短い文章で考えをまとめる練習になる。授業中は発言できない子が文章を書かせると、しっかりした考えを持っているなど思わぬ一面が見られることもあるそうだ。投書が新聞に載ると保護者も喜ぶので、家庭を巻き込める。

 新聞を取っていない家庭が増えているため、保護者会で新聞の回し読みをして意見交換も提案する。新型コロナウイルスの影響で保護者が集まるのは難しいが、「テレビ会議システムを使ってはどうか。若い世代に、わいわい話し合う楽しさを知ってもらうのもいい」。

 新聞社には教員の活動を支援するため、無料で新聞を提供してほしいと呼びかける。「新聞協会のNIE実践指定校なら無償提供されるが、報告書の作成などハードルが高い。A4判1枚のリポートでもいいとしておけば、参加しやすいはずだ」と期待した。

あなたへのおすすめ

PR

PR

PR

PR

ランキング

ブランドコンテンツ