PR

ライフ ライフ

【話の肖像画】セブン&アイHD名誉顧問・鈴木敏文(87)(7)新卒採用へ懸賞作文も

 イトーヨーカ堂は45年には店舗数約20店、従業員数約2千人になっていて、労働団体から労働組合を設立したらと働きかけがあった。伊藤(雅俊)社長は経営者だから労組は絶対反対だった。それでも、僕は労組の経験があるし、労組の重要性を話して説得した。

 新卒の大量採用は続いていて、企業イメージを高めて活動を円滑に進めたいと考えた。いろんなことをやったが、その中の一つが作文コンクールだね。

 訪問した高校の先生方から、生徒の作文力が弱いという話を聞かされて、高校生を対象にした懸賞作文を思いついた。認知度の高い受験雑誌『蛍雪時代』とのタイアップなら、先生たちにも説明しやすい。出版元の旺文社に説得を重ねて協賛をいただき、45年から作文コンクールを始めた。副賞はハワイ研修旅行、優秀な人たちを10人くらい連れて行ったんですよ。

 《毎年の応募点数が1万点にも及んだこの作文コンクールには後日談がある》

 僕は平成17年から松下電器産業(現パナソニック)の経営諮問委員会でアドバイザーをやっていた。そこで同席した消費生活アドバイザーの松崎陽子さんから「高校時代にハワイ旅行へ連れて行ってもらいましたよ」と言われた。初回の受賞者だった。作文コンクールで受賞した高校生が大企業のアドバイザーにまでなったんだと感じ入ったね。(聞き手 日野稚子)

次のニュース

あなたへのおすすめ

PR

PR

PR

PR

ランキング

ブランドコンテンツ