PR

ライフ ライフ

転倒や物忘れ…自粛生活で高齢者に健康不安 大学調査

 新型コロナウイルスの感染拡大防止のための自粛生活は、高齢者の健康に影響を及ぼす-。こんな結果が、大阪経済大の高井逸史(いつし)教授(リハビリテーション科学)が通所介護サービスを利用している高齢者を対象に実施した調査で明らかになった。休業などでサービスを利用できずに心身に不調を来す高齢者も多く、高井氏は「第2波」到来にそなえ、自宅で体を動かす習慣を身につけることが重要だと提言している。

 調査は5月10~31日、堺市の介護支援専門員が、通所サービスを利用する高齢者570人(平均年齢81・8歳)に対し電話などで聞き取りを実施。通所サービスを継続して利用した326人を「通う群」、通所サービスの利用を減らしたりした244人を「控える群」に分け、高井氏が分析した。

 緊急事態宣言発令前と比べた毎日の生活の充実感が「減った」「少し減った」と回答したのは、「通う群」が11・0%だったのに対し、「控える群」では38・1%と大きく上回った。

 また、転倒に対する不安が「増えた」「少し増えた」と答えたのは、「控える群」が35・6%、「通う群」が5・8%。物忘れについて「増えた」「少し増えた」と答えたのは、「控える群」が19・3%、「通う群」が1・8%。いずれも「控える群」の方が健康に不安を訴える割合が高かった。

 一方、家族の介護負担が「増えた」「少し増えた」としたのは、「通う群」が4・0%に対し、「控える群」が36・5%と大きく上回った。調査した高齢者の家族からは「今回は介護できたものの、第2波が到来した際は仕事を辞めないと介護できない」などの声が上がったという。

 高井氏は「(控える群は)決まった時間に送迎されるという規則正しい生活が崩れ、人との関わりが減ることが不調を来した原因ではないか」と分析。「高齢者は日ごろから、ラジオ体操など決まった時間に体を動かす習慣をつけるべきで、近隣の人も高齢者に対し積極的に声掛けをしてほしい」と話している。(江森梓)

あなたへのおすすめ

PR

PR

PR

PR

ランキング

ブランドコンテンツ