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【書評】『みんなみんな逝ってしまった、けれど文学は死なない。』坪内祐三著

 今年1月に61歳で急逝した著者は、特異な感覚と人格をもった書き手だった。ひと言で表現するなら生まれる時代が遅すぎた。本人にもその自覚が明確にあり、「違和感」を武器に、誰に遠慮することなく文学作品と作家を論じ、語り、文学シリーズを編んできた。本書は毒と愛が複雑に混じった追悼文と雑誌ジャーナリズムへのオマージュを中心に編まれた評論・随筆集である。

 山本夏彦の言葉ではないが、著者は自身を「半分死んだ人」と開き直り、酒を友に平成というおぞましい時代を駆け抜けた。その生々しい軌跡がここにある。(幻戯書房・2800円+税)

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