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【話の肖像画】作家・阿刀田高(85)(13)「薄い日本語」に危機感

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阿刀田高さん(三尾郁恵撮影)
阿刀田高さん(三尾郁恵撮影)

 《平成24年、JR甲府駅近くにリニューアルオープンした、山梨県立図書館の館長に就任した》

 山梨県は、私にとってこんなに縁のない県はないというくらいの地域でしたが、(当時)県知事だった横内正明さんのプランのようでした。東京に近い県ですから、東京とコネクションを持っている人を館長に据えようとしたようです。

 私は日本ペンクラブの会長を終えたところで、組織を扱うのに倦怠(けんたい)感を覚えていましたし、お断りしたんですが、熱心に依頼されました。出版界の知人からも「やるべきだ」と勧められたこともあり、お引き受けしました。「1週間に1度くらい出勤して書類にハンコとか押すのかな」と想像していたら、1度もそんなことはなかった。そういう事務は副館長以下がやってくれることになりました。私はいわば広報担当です。

 山梨県下の図書館を20くらいは回り、講演会をやって勝手な話をしました。東京から作家を連れてきてほしいというので、大沢在昌さんや北方謙三さん、里中満智子さん、森絵都さんら諸氏に来ていただきました。安い講演料でしたが、みなさん、次から次へと引き受けてくださいました。

 《活字離れには危機感を抱いてきた》

 活字離れによって、日本語が薄くなっています。語彙も表現も足りない。たぶん、その分だけ考えも薄くなってきている。テレビのリポーターなんかも、「すごーい」ばっかりでしょう。「いいね」ひとつで答えを出すだけじゃダメなんです。いろんな「いいね」があるはずですから。もう少し、モノをちゃんと考える習慣が必要です。読書も習慣だから、本を読むことがいいもんだって覚えてしまえば、どうってことはありません。

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