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【コロナ その時、】(2)世界の目は一隻の船に注がれた 2020年2月1日~

 香港で下船した乗客の感染が2月1日に確認されたことを受け、政府は乗客らの下船を許可しなかった。だが、5日には乗船者10人の感染が判明。この時点で船内には乗客乗員3711人がいた。高齢者らから段階的に下船させ、全員の下船が発表されたのは、3月1日のことだ。

 検疫が始まっても自由な行動がとれた船内では、接触・飛沫(ひまつ)いずれの経路からも感染が広がった。

 クルーズ船に耳目が集まる一方、国内感染への危機感は乏しかった。野党は国会で首相主催の「桜を見る会」を追及。政府高官も当時、「新型コロナはこれ以上、大事にならない」とうそぶいていた。しかし、国内初の死者が確認された13日、事態は一変する。政府はこの日、検査態勢の強化など、緊急対策第1弾を決定。政府の専門家会議も16日に初会合を開き、「国内発生の早期段階」との認識を示した。宮内庁は17日、天皇誕生日の一般参賀中止を発表した。

2月27日 全国の学校に一斉休校要請

 「これから1~2週間が急速な拡大に進むか、収束できるかの瀬戸際」。専門家会議が24日に見解を示すと、政府は大規模なイベントの自粛要請に踏み切った。27日には全国の学校に一斉休校を要請した。東京ディズニーランドなどのテーマパークも相次いで臨時休園を発表した。

 しかし、イベントや外出自粛要請に法的根拠を与える「緊急事態宣言」発令に向けた法整備や、休業補償などの議論が本格化するのは3月に入ってからだ。

 そして、東京五輪はまだ、通常開催への望みをつないでいた。国際オリンピック委員会(IOC)のバッハ会長は27日、東京五輪を予定通り実施する意向を表明した。しかし、ウイルスを前に、五輪が無傷ではいられないことは、すでに誰の目にも明らかだった。

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