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【ビジネスパーソンの必読書】新しい生活様式にチャレンジ

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 「新しい生活様式」が提唱されている。これを仕方なくするものではなく、普段の生活を見直すチャンスと捉えてみてはどうか。読書がヒントになるはずだ。(情報工場「SERENDIP」編集部

他者化の恐怖

 □『大学で学ぶゾンビ学』岡本健著(扶桑社新書・940円+税)

 ホラー映画やコメディードラマなどに登場する「ゾンビ」。本書では、近畿大学准教授で、同大学にてゾンビを題材に講義も行う著者が多数のゾンビ作品を多角的に分析する。

 ゾンビには、襲われた人間もゾンビ化し他の人間を襲う、という特徴がある。これはウイルスが人から人へと感染するのと似ている。映画『ワールド・ウォーZ』では、世界各国がゾンビ増殖の対策に追われる場面が出てくる。これは、現実のコロナ禍に対し示唆に富む。

 著者は、ゾンビの恐怖の要因の一つに「他者化」があると指摘。つまり、身近な、それまで普通に接していた人間が、ある日突然、他者化し、そうではなくなってしまう。だがこれは、鬱病や認知症など、実は日常でもあり得ることだ。

 また、没個性であるゾンビからは、多様性のありがたみを感じることもできる。たとえB級映画であっても、ゾンビ作品は社会と人間について、深く考えさせてくれるのだ。

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複数の「強み」融合

 □『Anker 爆発的成長を続ける 新時代のメーカー』松村太郎著(マイナビ出版・1500円+税)

 スマホの普及で、モバイルバッテリーをはじめとする周辺機器の需要も高まっている。それらを製造するAnkerというモバイル周辺機器メーカーの急成長の秘密に迫るのが本書だ。

 Ankerは2011年にシリコンバレーで創業、翌年、中国・深センに拠点を移した中国ベンチャー。

 本書が指摘するAnkerの成長要因の一つに「販売チャネルのアマゾンへの一本化」がある。それにより小売店の意向を気にせず、製造と顧客に集中できたのだという。価格競争も避けられ、高品質でユニークな商品開発ができる。

 また日本法人アンカー・ジャパンは、アマゾンのレビューを注意深くチェックした。顧客の声を取り入れて品質改善をしていき、信頼を勝ちとっていった。

 Ankerは、シリコンバレーと中国企業、日本企業それぞれの経営上のノウハウを巧みに取り入れ、組み合わせていたようにも思える。複数の「強み」の融合に、ビジネス成功のヒントがあるのかもしれない。

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ネット、AIの功罪

 □『知的創造の条件』吉見俊哉著(筑摩書房・1600円+税)

 新たな発見や「ものの考え方」の獲得は、「知的創造」のプロセスを経て実現する。しかし今日では、知的創造の社会的条件が失われつつあるという。

 本書では、社会学・文化研究を専門とする東大教授の著者が、インターネットやAIとの関連を踏まえながら、現代における知的創造の条件について論じる。

 図書館に代表される過去から蓄積された「知」を、著者は「記録知」と呼ぶ。また百科事典のように同時代の多様な領域の知を集めたものを「集合知」と名づける。知的創造はこの両者が協働することで実現する。過去の記録知を、議論などによる集合知で批判的に検証し乗り越えることで新しい知が生まれるのだ。

 ところが現代のネット社会では、この協働がなくなっている。たとえば、記録知を探らなくても、検索で瞬時に情報が得られる。

 知的創造がなければ、人類は進歩していかないだろう。ネットやAIの功罪について、一人一人が考える必要がありそうだ。

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