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【日本語メモ】「食料」と「食糧」の違い、分かりますか

 「だらけ」という言葉を聞くと、「けっこう毛だらけ猫灰だらけ」から始まる、映画「男はつらいよ」の主人公、フーテンの寅さんの口上を連想してしまいますが、「フーテン」も含めて、若い人にはピンとこないでしょうね。「けっこう毛だらけ」は辞書にも載っていて、「大いに結構だという意味のふざけた言い方」ということです。このように、言葉には明確な世代のギャップが存在しているのです。

(1)手入れされた庭園は、満開の花だらけだ。

 「だらけ」は接尾語で名詞につきます。「借金だらけ」「血だらけ」など、多くは好ましくない感じものにつき、いっぱいあるさまを表します。例文の場合は美しい様子を表すので「いっぱい」と直しています。ちなみに、「人生は夢だらけ」というフレーズはCMや楽曲名にも使われていますが、「夢」と「だらけ」をわざと組み合わせているところに、センスが感じられます。 

(正解例)手入れされた庭園は、満開の花でいっぱいだ。

(2)日本の食糧自給率は1ポイント下がり38%だった。

 「食料」は「食用にする物。食べ物」(大辞泉)。「食糧」は「食料とする物。(中略)特に、米・麦などの主食物をさす」(同)。食料は食べ物全体を指すので「食料品」「生鮮食料」はこちらを使います。食料自給率も農林水産省の表記は「料」です。一方、小麦や米を中心とした場合は「食糧援助」「食糧危機」と表記。日本の戦後の「食糧難」、現在は廃止された「食糧管理制度」も「糧」を使います。

(正解例)日本の食料自給率は1ポイント下がり38%だった。

(3)容疑者の自宅は警官隊に取り囲まれ、アリのはい入る隙もない。

 「アリのはい出る隙もない」は「四方八方を固められた厳重な包囲網」を表し、外へ出られない状態を指します。「はい入る」は誤用です。「逃げ出せない」状況ですから、厳重な守りを打ち破って中に入るわけではありません。「外へ」なのか「中へ」なのかの状況を見極めていれば、間違えないはずなのですが。こうした慣用句をうろ覚えで定着させてしまうと、日常の会話では困った場面を数多く招いてしまうでしょう。もっとも、各地で度々発見されてきているヒアリにとっては、「日本は、はい入る隙だらけ」といった方がよいかもしれません。

(正解例)容疑者の自宅は警官隊に取り囲まれ、アリのはい出る隙もない。

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