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医療・介護連携を先取り 「赤ひげ大賞」受賞の内田好司さん(83)

第8回「日本医師会 赤ひげ大賞」を受賞した内田好司さん(宮崎瑞穂撮影)
第8回「日本医師会 赤ひげ大賞」を受賞した内田好司さん(宮崎瑞穂撮影)

 地域で献身的な活動を行う医師を顕彰する第8回「日本医師会 赤ひげ大賞」(日本医師会、産経新聞社主催、太陽生命保険特別協賛)に、群馬県沼田市の医療法人大誠会・内田病院顧問の内田好司さん(83)が選ばれた。群馬県内からの受賞は初。半世紀以上にわたって地域医療を支え続けている内田さんに喜びの声を聞いた。(椎名高志)

 「身に余る光栄。高齢者の医療・介護に関心をもってやってきたことが評価されたのだと思う」

 柔和な笑みを浮かべながら受賞の感想を語る。病院スタッフや患者らからは親しみを込めて「大先生(おおせんせい)」と呼ばれる。毎日4、5キロのウオーキングは欠かさず、週1回は外来診療。必要があれば手術も行う。実にエネルギッシュな日々を送っている。

 勤務医を経て昭和51年に19床の有床診療所「内田外科医院」を開設した。高齢化の進行とともに、医療的措置は不要なのに、家庭で看ることのできない高齢者が他の医療機関で引き続き入院生活を強いられる「社会的入院」のケースが増えていく現実に直面した。

 「病院と家庭の受け皿となる施設が絶対に必要」。そんな思いが募る中で飛び込んできたのが、国の中間施設-病院と家庭の間の施設-建設構想だった。

 「早速、厚生省(現厚生労働省)に行き、担当課長と交渉するうちに200~250床との感触を得た」。時を置かず病院部門50床、中間施設200床規模の病院建築に取りかかり、63年に病院99床・老人保健施設50床の内田病院をスタートさせた。病院と老健が同一建物内にあるという画期的でシームレスな医療介護連携の先取りだった。

 平成14年には「縛らない看護」を実現させる拘束ゼロを宣言。現在、病院で「病棟における身体拘束ゼロのためのケアマニュアル-大誠会スタイル」を公開するなど全国への普及活動に取り組んでいる。

 活躍の場は医療だけにとどまらない。

 認知症高齢者の行方不明事故を未然に防ごうと、17年5月に発足した「沼田市認知症にやさしい地域づくりネットワーク」では旗振り役を務めた。28年からは県警察医としての活動も続けている。

 「医者は患者さんに対し、誠心誠意付き合う職種」との持論を掲げる。

 「患者さんと気さくに話をするよう心がけている。健康なうちは患者さんと向かい合い続けたい」と白い歯を見せた。

 うちだ・よしじ 医療法人大誠会内田病院顧問。昭和11年、群馬県沼田市生まれ。群馬大学医学部卒。利根中央病院外科医長を経て、51年、内田外科医院を開院。63年には医療・介護に一体的に対応できる医療機関を目指した内田病院(病院99床+老人保健施設50床)を開設。平成4年には県内初の認知症専門棟(50床)も設置した。23年まで理事長。県警察医も務めている。

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