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【話の肖像画】柔道男子日本代表監督・井上康生(42)(14)「東京五輪」へ全力で

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柔道男子日本代表監督、井上康生さん(寺河内美奈撮影)
柔道男子日本代表監督、井上康生さん(寺河内美奈撮影)

 《令和2(2020)年夏に開催される予定だった東京五輪。監督として掲げた強化策は各階級の層を厚くし、国内での代表争いを激化させることだった》

 東京五輪を見据えたとき、最初に思ったことはリオデジャネイロ五輪までの4年間と同じことをしてはだめだということでした。重要視したのは個々のレベルをどう上積みしていくか。各階級のいろいろな選手たちに多くのチャンスを与えながら、層を厚くすることを目指しました。若手も実績のあるベテランもチャンスは平等。無理な世代交代もしませんでした。国際大会に派遣できる強化の予算には限界がありますが、自費でも参加してチャンスをつかみたいという選手には門戸を開きました。毎年の強化選手を選考する講道館杯の年齢制限も撤廃しました。実力優先の選考でした。

 《日本男子は2月27日に開催された全日本柔道連盟の強化委員会で7階級のうち、6階級の代表が決まった。代表発表の記者会見。代表から漏れた選手たちの名前を挙げつつ、感極まって男泣きした》

 年齢を重ねるにつれて涙もろくなりますね。体のメカニズムも変わってくるのかなと思います。ただ、会見の涙はやってはいけないことだったと反省しています。どんな心境だろうと我慢して、毅然(きぜん)と臨まないといけなかった。会見のとき、最初に思い浮かんだのはどうしても敗れた選手たちだったんですね。代表になった選手はこれから自分自身の夢への戦いに挑めますが、それに挑むことができず、去らないといけない選手たち。彼らも相当、頑張ってましたからね。

 柔道の代表は各階級1人だけなんです。世界ランク1位と2位の選手が争い、どちらかしか選ばれない階級もある。本当に酷な世界です。現場の監督としては世界最高峰の戦いを求めるなら国別の枠なんて関係ないだろう、出してやってくれないかという正直な思いもあります。そんな感情があふれてしまいました。

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