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【装丁入魂】月刊「ムー」編集部 「ムー ビジュアル&アート集」玄光社 未知なる世界、鮮やかに

「ムー ビジュアル&アート集」より
「ムー ビジュアル&アート集」より

 今回は「装丁」を、雑誌のアートディレクションやイラストレーションまで拡大解釈してみたい。というのも、四十余年の歴史を誇る月刊誌「ムー」(学研プラス刊)のビジュアルに特化した本が、このほど刊行されたからだ。

 異星人による地球侵略、終末の大予言、超古代文明、謎の大陸…。「スーパーミステリー・マガジン」を標榜(ひょうぼう)する同誌は、写真では表現しにくい現象や概念を数多く取り上げてきた。その中で、読者を謎の深淵へと引き込むため欠かせないのが、魅力あるイラストだ。

 「日頃クリエーターを取材する中で、『ムー』ファンが多いと感じていた」と語るのは玄光社の編集担当、切明(きりあき)浩志さん。昨年公開の映画「天気の子」(新海誠監督)で「ムー」が大きく取り上げられたり、同誌創刊40年を記念した展覧会が盛況だったことから、ビジュアル面に焦点を当てた一冊を構想したという。

 振り返ると、創刊号(昭和54年11月)の表紙は、映画「スター・ウォーズ/帝国の逆襲」の国際版ポスターでも知られるイラストレーター、生●(おおらい)範義の作。安久津和巳、藤井祐二らが手掛けてきた歴代の表紙、各号の特集内容をキャッチーに表現した「扉絵」にも、独特の味わいがある。

 新海監督や作家・イラストレーターのみうらじゅん氏ら、「ムー」愛好者のインタビューも。いろんな矛盾?を超えて、「宇宙人がいてもいいじゃないか!」と面白がれる。そんな「ムー」はもはや伝統文化だと、みうら氏は指摘する。

 「ムー」の三上丈晴編集長によれば、オカルト誌だからこそセンセーショナルな書体などは使わず、整然としたレイアウトで「信頼性を出す」ようにしているという。また、表紙に必ず描かれている「目」。これは書店に来た客と「視線が合う」ための工夫らしい。へぇ、そうだったのか。

 新型コロナウイルスが世界を混乱に陥れているように、科学はまだまだ万能ではない。「ムー」の美しきビジュアル世界は、未知なる世界の存在と、人間の想像力に限界がないことを教えてくれる。(黒沢綾子)

●=頼のおおがいが刀の下に貝

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