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太宰滞在の旅館「玉川」閉館 国文化財 来月から取り壊し 

太宰治が滞在した「桔梗の間」を案内する「玉川」の3代目女将、長野與子さん=19日、千葉県船橋市湊町(長橋和之撮影)
太宰治が滞在した「桔梗の間」を案内する「玉川」の3代目女将、長野與子さん=19日、千葉県船橋市湊町(長橋和之撮影)
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 太宰治(1909~48年)が滞在し、執筆したと伝えられる千葉県船橋市の老舗割烹(かっぽう)旅館「玉川」が4月末で閉館したことが19日、分かった。同旅館は約100年前の大正10(1921年)年の創業。修繕費が経営を圧迫する中、新型コロナウイルスの感染拡大で3月以降宴会や宿泊のキャンセルが相次ぎ、廃業を決めたという。

 国の有形文化財に登録されている建物は6月から解体工事に入る。同市教育委員会は解体前に、建物の外観や内部を動画などで記録保存するとしている。

 同旅館の3代目女将(おかみ)、長野與子(ともこ)さん(73)は19日、報道陣の取材に応じ「(閉館を決めて)多少ほっとした思いもある」と話した。建物の老朽化と相次ぐ自然災害で「お客さまにけがをさせるのでは」と不安を抱えながらの営業だったという。それでも長年過ごした旅館への愛着は強く、「(建物がなくなると)やっぱり寂しい」と声を落とした。

 同旅館は今年が創業100年目。昭和10(1935)年ごろには、当時船橋市に住んでいた太宰が同旅館「桔梗(ききょう)の間」に20日間滞在し、執筆したといわれる。当時、金銭的に苦しかった太宰は宿賃が払えず、フランス語の辞書と万年筆を置いていったという。

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