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当初完成予定から20年以上経て…使用済み燃料再処理工場「合格」、稼働へ一歩 

原子力規制委の定例会合。奥中央は更田豊志委員長=13日午前、東京都港区
原子力規制委の定例会合。奥中央は更田豊志委員長=13日午前、東京都港区

 原子力規制委員会は13日の定例会合で、日本原燃の使用済み燃料再処理工場(青森県六ケ所村)の安全対策が新規制基準に適合しているとする「審査書案」を了承した。再処理工場は燃料を繰り返し使う国の「核燃料サイクル政策」の中核施設。事実上の審査合格により、稼働に向けた一歩が踏み出された。

 再処理工場整備をめぐっては、完成予定時期が24回の延期を経て、当初の平成9年から20年以上も延びた。技術的な見直しやトラブルなどが重なったほか、東京電力福島第1原発事故で新規制基準への対応を迫られたことが主な要因だ。長きにわたる“苦難の道のり”は、ようやく節目を迎えた。

 これまで完成時期の延期が繰り返された理由には、工場の試験運用を受けて新たな技術開発が必要になったことや、使用済み燃料プールからの漏水といったトラブルなどが挙げられる。

 さらに23年の福島第1原発事故を受け、工場の稼働には、新たに発足した原子力規制委員会の安全審査に合格する必要が生じた。

 審査項目は重大事故や自然災害など多岐にわたり、審査会合は公開分だけで113回、期間は約6年3カ月と長期に及んだ。

 原燃側の検討が不十分とみなされたケースも多く、例えば地震対策では、施設近くを通る断層の長さを申請時より約1キロ長い約11キロと変更され、より大規模な地震を想定することが求められた。また、事務方の原子力規制庁が原燃の安全対策を了承後に規制委が疑問符を付け、大規模な再調査が行われることもあった。

 再処理工場の審査は前例がないため、より慎重に作業が進められた。規制庁によると、ある重大事故の想定では、約70の故障やミスが一度に起こると仮定した上で対策を求めたという。規制委の更田(ふけた)豊志(とよし)委員長は「(起こりえない事象でも)起きるものとして考え、収束できるように対策している」と説明した。

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