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【主張】介護事業所の休業 運営と感染防止に支援を

 新型コロナウイルスの感染拡大で、介護の現場にも深刻な影響が出ている。通所介護(デイサービス)や短期宿泊(ショートステイ)の事業所の休業が相次いでいる。

 利用する高齢者にとって食事や入浴など生活を維持するうえで欠かせない場だ。介護する家族にとっても、そうした事業所の休業は深刻である。

 高齢者の生活を支え、感染拡大の恐れを抱きながらサービスを継続している介護事業所に一層の支援が必要だ。政府は、休業がこれ以上広がらないよう必要な手立てを急いでもらいたい。

 厚生労働省の調査によると、通所介護や短期宿泊の休業は、4月13日から19日に全国で約860事業所に上った。東京や大阪など、新型コロナウイルスの感染が深刻な地域で顕著である。

 休業を判断した事業所のほとんどが感染の拡大防止を理由に挙げている。要介護の高齢者は、感染すると重症化するリスクが高い。集団感染を恐れて休業を決める事業所があるのは無理もない。

 しかし、高齢者がデイサービスを利用できなければ身体機能が衰えて寝たきりになったり、認知機能が低下したりしかねない。感染拡大を防げても別のリスクを招くことを見過ごしてはならない。

 介護事業所のなかには、工夫を凝らして運営を継続するところもある。集団の活動をあきらめ、入浴など必要最小限のサービスを個別に提供する事業所もある。高齢者一人一人が利用する頻度を減らし、スペースを広く取って運営するところもある。

 こうした取り組みを評価したい。厚労省は介護報酬の弾力運用を認めているが、事業者からはそれでも赤字運営だと悲鳴が上がる。政府は、感染防止を含めた質の高いサービスを促すため、もう一段の検討を進めるべきだ。

 集団感染を防ぐ取り組みをさらに強化することも、もちろん重要だ。対策の周知と徹底はどんなに重ねてもしすぎることはない。

 介護の現場はもともと、密閉、密集、密接の「3密」を避けることが難しい。歩行や排泄(はいせつ)の介助では身体接触が避けられない。認知症で感染防止の理解が薄い利用者もいる。

 マスクや消毒用アルコールの支給が後回しになっている、との指摘もある。理解と目配りが必要だ。ことは急を要する。

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