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【春の叙勲】江連比出市(えづれ・ひでいち)さん(70) 栃木県森林組合連合会代表理事会長 旭日小綬賞 コンテナ苗普及に尽力

江連比出市さん
江連比出市さん

 29日付で発令された「春の叙勲」は、栃木県内で61人が選ばれた。内訳は▽旭日中綬章1人▽旭日小綬章5人▽旭日双光章4人▽旭日単光章3人▽瑞宝中綬章1人▽瑞宝小綬章7人▽瑞宝双光章16人▽瑞宝単光章24人。旭日小綬賞の江連比出市(えづれ・ひでいち)さん(70)に喜びの声を聞いた。

 進む地球温暖化や相次ぐ豪雨災害。二酸化炭素を活発に吸い込む若木を育て、山の保水力を高めるために森の手入れは欠かせない。

 戦後の大規模なスギ植林は花粉症をもたらした。育ったスギを木材として伐採し、無花粉スギに植え替える取り組みが急がれる。

 しかし近年は山を放置する不在地主や、所有者不明土地の増加が問題だ。「所有者(組合員)に負担をかけず、代わりに山を整備する森林組合の役割はますます大きくなる」と、背筋を伸ばす。

 県内には11の森林組合があり、組合員約1万5000人が加入している。年間の木材生産額は、全国10位の約70億円。品質に対する評価が高く、大消費地の首都圏に近いことが「県産材の強み」だという。

 実家の山を35歳で継ぎ、サラリーマンから林業従事者に転身した。平成19年、矢板市など3市2町にまたがるたかはら森林組合の組合長に就任。24年から連合会の会長も務める。

 この間に力を入れたことの一つが、根を筒状に成形して植えやすくした「コンテナ苗」の普及。作業が効率化し、一日に植えられる本数が倍増したといい「全国に先がけ、栃木で広がった」と胸を張る。全国森林組合連合会の理事として国に森林環境税の創設も働きかけ、実現につながった。

 今回の栄誉は「大先輩たちの努力があってこそ」だと考えている。農業や漁業と異なり、林業は成果を得られるまで数十年かかる。「先人が残してくれた財産を次世代に引き継ぐため、一番大事なのは人材の確保と育成」だと強調する。

 林業に関心を持ってもらうため、小中学校の体験授業や、「UIJターン」の呼びかけにも余念がない。「“林業女子”という言葉があるように、機械化によって仕事の環境は大きく改善した。職場としての魅力を一層高めていきたい」と力を込める。(山沢義徳)

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