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緊急宣言解除「現状は困難」、接触8割減なお遠く

 新型コロナウイルスの感染拡大抑止のための緊急事態宣言が5月6日に期限を迎えるのを前に、現状のままでは宣言の解除は困難だとの声が専門家の間でも高まっている。宣言が先行して発令された7都府県などで感染者数に減少傾向が見られる一方、収束に向けての「人と人との接触機会の8割削減」への取り組みは不十分とされる。出口戦略を見通すには接触削減に加え、感染者数の継続的な減少と逼迫(ひっぱく)した医療態勢の正常化が求められる。

 「現在の減少傾向では、人との接触削減は十分ではないとみられる」。厚生労働省のクラスター(感染者集団)対策班メンバーで、感染収束に向けたシミュレーションを続ける北海道大の西浦博教授(理論疫学)は24日、こんな見解を示し、大型連休に向けて一層の接触削減を訴えた。

 西浦氏らは接触8割削減を実現すれば、1カ月程度で収束可能との試算を示しており、宣言解除の指標の一つも接触削減の達成度におく。人出などを含めた削減効果の評価は今週中に開かれる政府の専門家会議で公表する見込み。また、重症者を優先的に治療するために医療態勢の逼迫具合も判断基準になるという。

 感染者数の推移がまだ見通せないとして「解除できる状況ではない」との見方を示すのは専門家会議メンバーで、日本感染症学会の舘田一博理事長。感染者数の減少傾向が2~4週間の長さで持続してみられることが解除条件の1つと考えている。

 東京都では26日に72人、27日に39人と減少が続いたが、「再び感染経路を追跡できるような状況まで抑え込むこと」を重要視。「今の状況で収束まで減らすのが難しいのであれば、もう少し強い接触の阻止に向けた対策も考えていかなければならない」と強調する。

 国際医療福祉大の和田耕治教授(公衆衛生学)は「冬は確実に主戦場になりえる」として中長期的な視点での対策強化を求める。

 「死者を減らすために、医療態勢や重症化リスクの高い高齢者たちをどう守っていくか。都道府県知事がリーダーシップを担い、議論し行動する必要がある。感染者が減ってきた今がいい機会だろう」と促す。

 感染者数が一度落ち着いたとしても、感染の「第2波」に向けた準備を呼びかけるための緊急事態宣言は有効だといい、「全国一律に延長するという考えもあり得る」とみている。

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