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埼玉 小中学校、オンライン学習推進に2つのハードル

ネット会議アプリ「Zoom」を活用して双方向の授業を行う教員(埼玉県久喜市提供)
ネット会議アプリ「Zoom」を活用して双方向の授業を行う教員(埼玉県久喜市提供)

 新型コロナウイルス感染拡大に伴い休校が続く小中学校では、子供たちの学習の遅れを最小限に食い止めようと、オンライン学習を模索する動きが広がっている。ただ、通信環境などの問題から実現へのハードルも高く、教育現場では試行錯誤が続いている。

 埼玉県教育委員会によると、インターネットで授業を配信するなどの取り組みを行っているのは、県内63市町村のうち5市町にとどまっている。

 導入の足かせの一つが各家庭の通信環境の問題だ。

 授業などを動画で配信すると高容量になるため、家庭によっては、通信料の負担の大きさなどを理由に視聴できないケースも想定される。県教委によると、オンライン学習によって生じる「教育格差」への懸念から、実施に踏み切ることができない学校も多いという。

 もう一つの課題は学校側の通信環境だ。

 各校や自治体のサーバー容量には限りがあり、アクセスが集中すると通信できなくなる。整備費を補助する国の「GIGAスクール構想」を受けて、今年に入ってから県内でも公立学校の回線整備に向けた動きが進んでいるが、工費を算定して所要の申請を済ませたのは41市町村にとどまる。現在は感染拡大の影響で休業している工事業者も多く、埼玉県の高田直芳教育長は「するする進む状況ではない」と明かす。

 こうした状況の中、同県久喜市教委は20日から、一部の市立小中学校を対象に、ネット会議アプリ「Zoom」を活用して教員と生徒が双方向でやりとりできる授業に取り組んでいる。市教委によると、生徒や保護者からは「先生や友達と顔を合わせることができて安心した」「学習習慣がついた」と好評という。

 通信環境の都合から、授業の配信は同時に2つまでに限られる。自宅での視聴が可能だが、各家庭の通信環境の違いにも配慮し、子供たちを学校のパソコン室に集めて実施する方法も同時に実施している。「できることをできる範囲で」(高田教育長)という姿勢で取り組みの模索が続いているのが実情だ。(内田優作)

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