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【話の肖像画】台湾元総統・陳水扁(69)(33)「台湾中国、一辺一国」追求

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総統選挙が行われた高雄市内の投票所で投票した
総統選挙が行われた高雄市内の投票所で投票した

 《2015年1月5日、自身の保釈が認められた。6年余りの厳しい刑務所生活で、パーキンソン症候群、脊髄小脳変性症、運動失調症…と、多くの病気を患い、体はぼろぼろになっていた》

 体調を崩したのは12年秋で、その後、入退院を繰り返すようになった。メディアは獄中での私への人権侵害の実態を報じ始めたので、保釈を求める世論は徐々に高まっていった。馬英九政権は私を少し条件の良い台中刑務所に移し、「服役しながら治療が受けられる」などを理由に、保釈を拒否する姿勢を貫いた。

 14年末に統一地方選挙が行われ、民進党が圧勝、国民党が惨敗した。特に私の主治医、柯文哲(か・ぶんてつ)氏が台北市長に当選したことは世論に大きな影響を与えた。無所属の柯氏は、医師の意見として「早期保釈の必要性」を強く訴えており、これは説得力があった。国民党籍の地方首長の中にも保釈支持者が増えた。追い込まれた馬政権は、ようやく保釈に同意した。

 最近、柯氏がメディアの取材に対し、「あのとき、陳水扁氏を救出しなかったら、彼はとっくに刑務所の中で死んでいただろう」と話していたのを聞いて、当時の自分の病気の深刻さを改めて思い出した。

 《出所した際、誓約書を書かせられた。「メディアの取材を受けない」「政治活動をしない」「講演しない」などの条件が盛り込まれていた。すべてが私のために作られたルールであり、法的根拠は全くない。これも一種の人権侵害だ》

 家族が住む高雄市に戻り、母親、妻、子供たちと久しぶりに食卓を囲んだときは泣きそうになった。「ひどい目にあったが、台湾の自由のために命をささげた先輩や仲間と比べて、少なくとも私はまだ生きている」と実感した。

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