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新小1の対応どうする…休校長期化、難しい不安除去

タブレットで勉強する板橋区立小学校の新小学1年生の女の子(6)と30代の母親=24日、東京都板橋区
タブレットで勉強する板橋区立小学校の新小学1年生の女の子(6)と30代の母親=24日、東京都板橋区

 新型コロナウイルス感染拡大による休校措置で家庭学習の重要性が叫ばれる中、初めての学校生活となる新小学1年生への対応の難しさが指摘されている。通常は入学直後から児童の不安感を薄めるような教育課程が展開されるが、対応が十分にできないという。専門家は児童が学校生活にスムーズに入れるような取り組みも「家庭学習」と捉え、定期連絡などで学校と児童とのつながりを途切れさせないよう訴えた。

 「休校が長期化してしまったら大変だが、できることをやるしかない」

 小学校の入学式を延期した東京都渋谷区では、新入生への教科書や遠隔授業などに使うタブレットの配布がようやく始まった状況で、区教育委員会の担当者は危機感を示す。小1は年齢的にひらがなの筆記が難しい児童もいるため、家庭学習の課題といっても教育番組の視聴などにとどまっているという。

 教員によっては電話をかけて生活状況などを児童に尋ねており、担当者は学校再開を見据えて「現時点では学習を教える前に生活リズムを整えてもらう方が大切だ」と話している。

 早稲田大教育・総合科学学術院の小林宏己教授(教育方法学)によると、小学校への進学に伴い、幼稚園や保育園の遊び中心だった生活が学業中心となり、授業や休み時間も時間が管理された生活になるなど、環境の変化は大きいという。

 近年は不安感から変化に適応できず、児童によっては授業中に立ち歩くなど落ち着いて生活ができないといった「小1プロブレム」と呼ばれる問題も顕在化。そうした状況を回避するため、入学後の1学期には教科学習に入る前の段階で、学校での過ごし方や生活上の考え方などを伝えていく「スタートカリキュラム」と呼ばれる教育課程が行われている。だが、現在は休校措置のため指導できないという。

 文部科学省は小1への対応について「現状で特別に何かを求める状況にない」とするが、小林教授は「小1と他学年を同列に考えてはいけない」と指摘。児童がスムーズに学校生活に入っていけるよう学校は児童の不安感を取り除くため、電話や学級通信などで各家庭とこまめに連絡を取り合うよう求めた。

 その上で家庭学習についても「焦らずにスタートカリキュラムのようなことを教えるのも大切な家庭学習の一部だと考えるべきだ」と訴えた。

 小1プロブレム 小学校入学直後の1年生の教室で「児童が授業中に立ち歩く」「全体の活動中に各自が勝手に行動する」「着座姿勢を保つことができない」などの状態が継続すること。幼稚園や保育園から環境が大きく変わったことによる不安や戸惑い、家庭でのしつけが不十分なことなどが要因として指摘され、入学当初のケアが重要とされる。

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