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「葛藤迫られる」「患者家族としこりも」 フランス救急現場の日本人医師語る

 --家族の反応は

 医師は対応に追われ、患者の家族と話し合う余裕がないために、治療方針を納得してもらうのが難しくなった。83歳で、脳梗塞や糖尿病などいくつも疾患を抱えた重体患者がいた。二酸化炭素を自力排出できず、脳に悪影響が出て「このままでは植物状態になる」と診断されたため、医師団が(死の苦痛をとるための)緩和ケアへの移行を決めたところ、家族が「最後まで手を尽してほしい」と反対し、双方にしこりが残ったこともあった。

 患者に死が迫った場合でも、防護服がないので看取ることができる家族は1人に限定されている。遺体は感染の危険があり、遺族は顔を見る機会もないまま、埋葬せねばならない。

 --医療態勢について

 新型コロナは治療薬がない。医師にできることは酸素吸入や人工心肺の装着で、苦しまないようにするだけだ。生存できるかどうかは患者次第。患者を助けられないことに無力感を抱くこともある。(聞き手 パリ支局 三井美奈)

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