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【話の肖像画】台湾元総統・陳水扁(69)(28) 「一辺一国」めぐり中国と暗闘

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2007年9月、高雄で行われた国連加盟を求めるデモに参加
2007年9月、高雄で行われた国連加盟を求めるデモに参加

 《2002年8月、日本で開かれた「世界台湾同郷連合会」の年会でテレビ談話を発表、「一辺一国」について初めて言及した。大きな波紋を広げた》

 1期目の就任演説で「国名を変更しない」「台湾独立を宣言しない」などと言及し、北京に対して「いい関係を構築したい」というメッセージを送ったつもりだった。しかし、中国から善意の反応は全くなかった。こちらが一歩譲れば、「もっと下がれ」といってくるのが中国のやり方だ。

 中国がさまざまなルートを通じて「一つの中国」原則の承認をしつこく迫ってきた。拒否すると、私が民進党主席就任のタイミングに合わせて南太平洋の島国、ナウルに経済支援し、台湾と断交させるという嫌がらせをしてきた。ここで反撃しなければ中国のペースに振り回されてしまうと思い、テレビ談話の前夜、秘書が書いた原稿に、万年筆で「台湾は一つの独立主権国家であり、対岸の中国とは、一辺一国と明確に分かれている」との部分を書き加えた。

 台湾の総統として初めて、台湾と中国は主権対等の別の国であることを宣言した。この談話後、中国は私を完全に目の敵にするようになった。

 《中国は05年3月、台湾への武力侵攻を明記した『反国家分裂法』を成立させた。これに抗議するため、民進党は大規模なデモを計画したが、その当日朝、台湾独立運動を推進してきた著名な企業家、許文竜氏が突然、「反国家分裂法を支持する」という趣旨の「引退声明」を各紙に掲載した》

 許氏は私の長年の友人で、声明に書かれた内容は彼の本音でないことはすぐに分かった。本人に確認すると、「中国側に脅迫された」と認めた。彼は中国の江蘇省に大きな工場があり、中国当局が用意したこの声明文に署名しなければ、工場に勤務する台湾人幹部全員を脱税容疑で逮捕するといわれたという。

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